食品安全情報blog過去記事

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その他

  • キャノーラ油の神話と真実

Canola Oil Myths and Truths
by Berkeley Wellness | February 17, 2015
http://www.berkeleywellness.com/healthy-eating/food-safety/article/canola-oil-myths-and-truths
キャノーラ油は「世界で最も健康的な調理油」と呼ばれたり「毒」と言われたりする。明らかに誤解と間違った情報がある。この油は、カナダの科学者が1970年代に開発した特別な交配品種の菜種由来である。その名前はCanadian(カナダの)と ola(油を意味する)を縮めたものである。
キャノーラ油は多くの人が警告しているように有害“toxic”なのか?
ノー。この混乱には伝統的菜種油に含まれるエルカ酸が関係する。エルカ酸は動物実験で心臓の構造の変化やその他の問題を誘発する。しかしキャノーラ油はエルカ濃度を低くするために交配された品種である。1981年にスペインで数百人が食用菜種油で死亡したとされたがそれ(オリーブ油と誤表記)は違法に使われた工業用溶媒に汚染されていたことが後にわかった。
キャノーラ油の安全性には積年の蓄積があるがインターネットにはあらゆる種類の悪影響があるという噂が溢れている。そのような主張の根拠はない。EPAによると、キャノーラ油の毒性学的性質は他の食用植物油と同様である。
キャノーラ油は工業用に使われていないのか?
使われているがだからといって食べたら危険ということはない。キャノーラ油は昆虫を窒息させる農薬として、工業用潤滑油として、バイオ燃料として使われるがそれは他のどんな植物油も同じである。石けんやプラスチックや化粧品や印刷用インクにも使われる。実際そのような使用方法は環境に優しい代替品とみなされている。
栄養的に他の油と比べてどうか?
全ての植物油は多価不飽和、単価不飽和、飽和脂肪酸の混合物を含む。キャノーラ油は主に単価不飽和脂肪(61%、オリーブ油と同じくらい)と多価不飽和脂肪(32%)を含む。他の植物油に比べて飽和脂肪が最も少ない(7%)。アルファリノレン酸は2番目に多く(亜麻仁油が57%でキャノーラは11%)、オリーブ油やコーン油、ひまわり油、紅花油は1%。
他の植物油同様植物ステロール、ビタミンEおよびKを含む。
キャノーラの健康上のメリットは?
20年前、フランスの有名なLyon Diet Heart Studyがアルファリノレン酸の多い食事(主にキャノーラ油ベースのマーガリン由来)は心臓発作の既往症のある人の心臓発作と死亡を減らすことを発見した。それ以降いくつかの研究でキャノーラ油は、飽和脂肪を置き換えた場合には、心臓に良い影響があることが示されている。
キャノーラ油を絞るときに有毒化合物が使われているという主張についてはどうか?
他の植物油同様キャノーラ油を作るときには、植物の種を砕いてそれから加熱してヘキサンのような溶媒で抽出する。製造業者は溶媒はほぼ完全に除去されると主張しているが痕跡程度の残留がハザードになるかどうかは明確ではない。コールドプレスや連続圧搾機では溶媒は使わないが高価である。
基本:他の植物油同様、キャノーラ油は全ての調理にバターやショートニングの代わりに使える。ヘキサン加工が心配ならコールドプレスや機械圧搾を、遺伝子組換えがイヤならオーガニックまたは欧州産を買えばいい。キャノーラを含む全ての油はカロリーが多く、テーブルスプーン1杯で約120カロリーであることを忘れずに。

  • コメ摂取と心血管系疾患

Rice Intake and Cardiovascular Disease
by Berkeley Wellness | February 16, 2015
http://www.berkeleywellness.com/healthy-eating/food/food-safety/article/rice-intake-and-cardiovascular-disease
コメを食べることは心血管系疾患リスクの増加と関連しない、と20万人以上の医療従事者を20年間追跡したハーバードの研究が結論した。コメについてはヒ素を含むことと比較的高いグリセミック指数から懸念がある。
この研究では人種にかかわらず、最も多く食べる集団(週に5回以上)でも、コメ(白米または玄米)と心血管系疾患の関連は見られなかった。
オープンアクセス
Rice consumption and risk of cardiovascular disease: results from a pooled analysis of 3 U.S. cohorts
http://ajcn.nutrition.org/content/101/1/164.long
(週に5回って日本人だと少ない方かな。アメリカ人にとっては、という話)

  • Scimex−あなたの科学ニュースリソース

NZ SMC
Scimex – your go-to science news resource
Peter Griffin posted in on February 18th, 2015.
http://www.sciencemediacentre.co.nz/2015/02/18/scimex-your-go-to-science-news-resource/
ニュージーランドSMCとオーストラリアSMCの協力で新しいジャーナリスト向け科学ニュースリソースScimex.orgを作った。
ジャーナリストはニュースを受け取れ専門家はメディアに広報できる
https://www.scimex.org/

Looking to bulk up? Breast milk is the latest trend in weightlifting
Tuesday, February 17, 2015
http://abc13.com/health/the-latest-trend-in-weightlifting-breast-milk/521702/
筋肉を増やすのに母乳がいいと信じるボディビルダーがいる
ネットで母乳を販売しているので誰でも買える
医師は母乳が筋肉にいいという説は否定しているし、由来のわからない母乳を買うことも薦めない

http://www.onlythebreast.com/
売ります買いますのコーナーは圧倒的に売りたい人が多いのだけれど(それもなんだかな)買いますのコーナーで一番多いのが母乳を買いたい男ってのが気持ち悪い
グルテンフリー乳製品フリー完全菜食主義でアルコールカフェイン無しオーガニック母乳募集」とかある

  • ホメオパシーワクチン警告表示では十分ではない、と医師がヘルスカナダに言う

Homeopathic vaccine warning labels not enough, doctors tell Health Canada
CBC News Posted: Feb 17, 2015
http://www.cbc.ca/news/health/homeopathic-vaccine-warning-labels-not-enough-doctors-tell-health-canada-1.2960553
はしかのような感染症が再流行しているため、効果のないホメオパシー代用ワクチンは危険であるため販売停止するべき、と保健当局は言う。一部のナチュロパス、ホメオパス、カイロプラクターは、細菌やウイルスを希釈したと称するホメオパシーノソードを販売している。ヘルスカナダは製品の包装に「この製品はワクチンの代用を意図したものではない」という警告表示が必要だとしているが、昨年のCBCテレビの調査ではホメオパシーラクティショナーが患者にこれらのノソードをワクチンと同じように効果的だと言っていることがわかった。
Nova Scotiaの公衆衛生責任者Robert Strang博士は「率直に言って、これらが販売されていること自体が危険であると考えている。これらは予防接種を避けることを促進したり予防接種をしない理由を提供する」
Strang博士と同僚は2013年にヘルスカナダに販売停止を求めている。
(こういう記事にはしかの流行によるメディアの報道が製薬会社の陰謀だというホメオパシー支持者のコメントがたくさんつく)

  • Griffin坊やははしかではなかった

Baby Griffin is measles-free, mom confirms after an agonizing week of isolation
Tue Feb 17 2015
http://www.thestar.com/news/gta/2015/02/17/baby-griffin-is-measles-free-mom-confirms-after-an-agonizing-week-of-quarantine.html
21日間の隔離が終わりJennifer Whiteは嬉しい
ワクチン反対者への批判を書いたfacebookの記事は30万回以上シェアされた
彼女はワクチンを躊躇っていた保護者からワクチン接種することにしたというメッセージを数百もらった。

  • Tranceパーティでの死亡を受けて専門家がオーストラリアの催しの際には錠剤の検査を要請

Experts Call For Pill Testing At Aussie Festivals After Trance Party Death
Written by Tom Williams on 17th February, 2015
http://musicfeeds.com.au/news/australian-experts-call-for-pill-testing-at-festivals-after-trance-party-death/
専門家が、オーストラリアでイベント開催する時には使用者が中身を正確に知るよう薬物の検査を行うことを求めている。病院の救急部門で薬物を監視しているDavid Caldicott博士が、ABCのテレビ番組で「薬物のないオーストラリアという考え方は馬鹿げている」と言い、害を最小化するためにイベント開催時の薬物検査を求めた。
今月シドニーの A State Of Tranceフェスティバルに参加した19才の男性が死亡、20才の男性が重体になった。警察はまだ捜査中であるがその三ヶ月前にはシドニーのHarbourlifeフェスティバルでエクスタシーを使用したとされる19才のGeorgina Bartterが死亡している。
(アーティストの皆さんは音楽そのものの魅力では客が喜ばないと思っているんだろうか?日本では薬物なしのコンサートが普通だと思いたいけれど)