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アレルギーではない赤ちゃんにピーナッツバターを与えると後にアレルギーになる可能性を減らすかもしれない

Behind the headlines
Peanut butter for non-allergic babies may reduce later allergies
Tuesday February 24 2015
http://www.nhs.uk/news/2015/02February/Pages/peanut-butter-for-non-allergic-babies-may-help-reduce-later-allergies.aspx
Guardianが「ピーナッツアレルギーの治療法、4ヶ月からピーナッツ」と言う。この危険な見出しの助言は、保護者がアレルギーのある子どもにピーナッツを与えれば治ると誤解させる可能性がある。これは無責任だ。保護者には5才以下の子どもには窒息の危険があるのでピーナッツやホールナッツを与えないよう助言すべきである。
医師の監視の下でピーナッツタンパク質を徐々に導入することがピーナッツアレルギーのある子どもの役にたつかどうかを評価する試験も現在行われているが、見出しが伝えているのはその試験ではない。ピーナッツバターなどのピーナッツを含む食品が子どもたちが将来ピーナッツアレルギーになるリスクを減らすのに役立つかどうかを調べた試験である。
このニュースは4-11ヶ月の640人の、ピーナッツアレルギーではないが他の食物アレルギーや湿疹があってアレルギーリスクの高い乳児による質の高い試験に基づく。定期的に少量のピーナッツタンパク質を、ピーナッツバターやピーナッツバター入りのスナックなどの形で与えた場合と5才までピーナッツを避けた場合の影響を比べた。
その結果ピーナッツ製品の早期導入は5才の時のピーナッツアレルギー発症を減らした。
この研究は既にピーナッツアレルギーのある子どもの治療についてのものではないことを知ることが重要である。この試験では最初に皮膚プリック検査でピーナッツアレルギーのある子どもは除外している。アレルギーのあった子どもは製品を食べていない。
もしあなたの子どもにピーナッツアレルギーの兆候があったら、ピーナッツを与えようとしてはならない。医師に相談するように。