食品安全情報blog過去記事

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遺伝的高コレステロールは「2型糖尿病から守るのに役立つかもしれない」

Behind the headlines
Genetic high cholesterol 'may help protect against type 2 diabetes'
Wednesday March 11 2015
http://www.nhs.uk/news/2015/03March/Pages/Genetic-high-cholesterol-may-help-protect-against-type-2-diabetes.aspx
Daily Mailの誤解を招く見出しは「高コレステロールは糖尿病リスクを減らす」で、「新しい研究は何故スタチンを使用することが有害な可能性があるのか」という。
しかしこの研究は家族性高コレステロール血症(FH)について調べたもので、良く見られる脂肪の多い食生活に関連する高コレステロールについてではない。FHはコレステロールの細胞内取り込みに関与する遺伝子の異常によるもので生涯にわたってスタチン治療が必要である。2型糖尿病リスク増加に細胞のコレステロール取り込みの多さが関連することが報告されていたので、研究者らはFHのヒトは糖尿病が少ないだろうと予想した。FHのヒトの親族60000人を調査し、全体としてFHと診断されたヒトの糖尿病(1.75%)はそうでないヒト(2.93%).より僅かに少なかった。この知見はあなたの高コレステロールが良いことでスタチンを使用するのが悪いことだという意味ではない。