食品安全情報blog過去記事

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ペットボトル移行懸念の有害物質安全なレベル 

添加物包装課/添加物基準課 2015-03-16
http://www.mfds.go.kr/index.do?mid=675&pageNo=2&seq=26863&cmd=v
食品医薬品安全処は飲料瓶にたくさん使われるPETボトルから食品に移行されうる内分泌かく乱推定物質などの溶出量を調査した結果安全な水準であることが確認された
今回の調査は生水、飲み物、酒類などを保存・保管するのに使うPETボトルから食品に移行する懸念があるアンチモンゲルマニウムホルムアルデヒドアセトアルデヒドビスフェノールA、フタル酸類可塑剤などの溶出量を把握して安全管理強化方案を用意するために実施した。
※ フタル酸類可塑剤: フタル酸ジブチル、フタル酸ジベンジル、フタル酸ジエチルヘキシル、フタル酸ジn-オクチル、フタル酸ジイソノニル、フタル酸ジイソデシル、アジピン酸ジエチルヘキシル
調査の結果、ゲルマニウムビスフェノールA、フタル酸類可塑剤は検出されなかった。アンチモンホルムアルデヒドアセトアルデヒドは保存期間、温度、日光暴露が増加するほど溶出量が増加する傾向を見せたが全て基準以内で安全な水準である。
アンチモンはペットボトル製造時に使われる添加剤で現行食品用器具及び容器・包装の溶出条件では平均0.0006ppm、室温(25℃)で120日間保管した時にも平均0.001ppmで低く、苛酷条件である60℃で120日間保管した時にも平均0.02ppm検出されたが溶出規格以下であった。
アンチモン溶出規格(mg/L、ppm): 0.04以下
ホルムアルデヒドアセトアルデヒドはペットボトル製造中熱分解によって生成する物質で普通の溶出条件では不検出で問題なかった。室温(25℃)で120日間保管した時にもアセトアルデヒドは不検出であったし、ホルムアルデヒドは平均0.05ppm検出された。
ホルムアルデヒド溶出規格(mg/L、ppm): 4以下(’16.1.1. 施行)
アセトアルデヒド溶出規格(mg/L、ppm): 6以下(’16.1.1. 施行)
ホルムアルデヒドアセトアルデヒドは苛酷な条件である60℃の日光暴露環境で60日間保管した時にも平均0.8ppmと1.4ppmで溶出規格以下であった。
○ 参照:ホルムアルデヒドアセトアルデヒドはペットボトルに保存・保管された食品のにおいのような品質に影響を及ぼす物質で管理が必要で、去る3月12日溶出規格が新設され来年1月から施行される予定である。
食薬処はペットボトルから食品に移行する物質の溶出水準は安全性を懸念する水準ではないが温度、日光など保管条件と外部環境に影響を受けるので溶出量を最小化するためにペットボトル包装された食品を流通・保管する時には直射日光を避けて適正温度を維持するのが望ましいとした。
また、ペットボトルは一回使用を目的に作られた製品で入口が狭く、きれいに洗浄・乾燥しにくく微生物汚染の可能性があるので再使用してはいけない。