食品安全情報blog過去記事

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コーヒーは乳がんの薬タモキシフェンの効果を高める

Behind the headlines
Coffee could make breast cancer drug tamoxifen more effective
Wednesday April 22 2015
http://www.nhs.uk/news/2015/04April/Pages/Coffee-could-make-breast-cancer-drug-tamoxifen-more-effective.aspx
「ホルモン薬タモキシフェンと毎日2杯のコーヒーの抗がんカクテルが乳がん再発リスクを減らすことがわかった」とMail Onlineが報道した。また同じ研究でカフェインががんの生長を遅くするという根拠もみつかった。この研究は乳がん女性1090人のコーヒー摂取を調べたもので、女性の約半分はタモキシフェン治療を受けている。タモキシフェンはエストロゲン依存性乳がんの治療に使われるホルモン剤である。この研究では1日2-5杯のコーヒーを飲むと報告した女性は、1日1杯未満の女性に比べて原発腫瘍が小さくエストロゲン依存性乳がんの割合が少なかった。タモキシフェン治療を受けているエストロゲン依存性乳がんの女性で少なくとも毎日2杯はコーヒーを飲む女性は、飲む量が少ない人と比べてがんの再発リスクが半分だった。また実験室でカフェインとカフェ酸の乳がん細胞への影響を調べ、細胞増殖を抑制することを見いだした。
この研究は興味深いものではあるがコーヒーが乳がんに影響があると証明することはできない。タモキシフェン治療を受けている女性が適度にコーヒーを飲むことに害はない。ただし飲み過ぎはいらいらや不眠、消化不良の原因となる可能性がある。