食品安全情報blog過去記事

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論文

  • FDAによるクロロフルオロカーボンの禁止の喘息患者での医療費負担とアルブテロール吸入剤の使用への影響

The Impact of the US Food and Drug Administration Chlorofluorocarbon Ban on Out-of-pocket Costs and Use of Albuterol Inhalers Among Individuals With Asthma
Anupam B. Jena,et al.,
JAMA Intern Med. Published online May 11, 2015
医療費負担は増え使用はやや減った

US FDAが吸入剤のクロロフルオロカーボンを禁止したことによって息がしやすくなってはいない
Not Breathing Easier With the US FDA’s Ban on Chlorofluorocarbons in Inhalers
Rita F. Redberg,
JAMA Intern Med. Published online May 11, 2015.
体験談

クロロフルオロカーボンの禁止と吸入アルブテロールの価格
On Chlorofluorocarbon Bans and Inhaled Albuterol Prices
Joseph S. Ross,; Rita F. Redberg,
JAMA Intern Med. Published online May 11, 2015
オゾン層を破壊するという理由でクロロフルオロカーボンが禁止され、吸入剤由来のクロロフルオロカーボンの寄与は小さいにもかかわらず吸入剤も禁止された。ジェネリックの吸入アルブテロールは製造を中止した。喘息患者にとっては薬代の負担が50%増えた。

  • 公衆衛生助言が産後の女性へのコデイン投与減少に関連

Public health advisories linked with reduction of codeine dispensing to postpartum women
12-May-2015
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2015-05/tjnj-pha050715.php
JAMAの5月12日号に発表された研究によると、FDAとヘルスカナダの、コデインを使用した母親の母乳中モルヒネによる乳児へのリスクについての助言後、カナダでコデインの処方が減った。2002年1月から2011年12月のブリティッシュコロンビアでの記録を調べた。この間225532人の女性の320351人の出生があり分娩後に少なくとも1回コデインを処方された件数は47,095であった。FDAの助言の前は月平均で17%の女性にコデインが投与されていたが2011年9-12月は9%と4年間で45%減った。
(北米は鎮痛剤好きだよね、日本が少なすぎるのか、いつも不思議。)

  • 食事と運動は高齢者の筋肉消失を予防できるか?

Can diet and exercise prevent muscle loss in old age?
12-May-2015
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2015-05/uos-cda051115.php
Clinical Interventions in Agingに発表された65才以上の男女の食事と運動による筋量減少への影響を調べた研究のレビュー。一部の研究では食事と運動による筋量増が見られているが全体としては根拠は不十分で一貫していない。