食品安全情報blog過去記事

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その他

  • Celastrolによる肥満治療

Treatment of Obesity with Celastrol
Junli Liu et al.,
Cell Volume 161, Issue 5, 21 May 2015, Pages 999–1011
http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0092867415005590
タイワンクロヅルTripterygium Wilfordiの根から抽出した五環トリテルペンであるCelastrolが強力な抗肥満薬である。
肥満マウスに100 μg/kg腹腔内投与で食欲を減らし(餌を食べる量が79%減った)体重を減らした
(ニュースで関心が高い)

Scienceニュース
Science still seen as male profession, according to international study of gender bias
By Rachel Bernstein 22 May 2015
http://news.sciencemag.org/social-sciences/2015/05/science-still-seen-male-profession-according-international-study-gender-bias
66ヶ国35万人の自主参加者のデータによる。Journal of Educational Psychologyに発表
インタラクティブ表は以下
http://d-miller.github.io/Stereotypes-Table/
オランダが一番ステレオタイプが強いというのは意外
日本は研究者の女性割合がとにかく少ないのだが女性が多いからといってステレオタイプが単純に減るわけでもないようだ
回答者平均年齢27才で60%が女性で79%は大学に行ったことがある

  • 「3D映画はあなたを賢くする」

Senseaboutscience
"3D films make you smarter"
22 May 2015
http://www.senseaboutscience.org/resources.php/187/quot3d-films-make-you-smarterquot
Daily Telegraphと Guardian と MailOnlineが2015年5月22日金曜日の記事で「3D映画を見ると年金受給者の精神能力の低下を避けるのに役立つかもしれないと研究が示唆する」と主張した。実際にはこの研究は高齢者について結論を出していないし長期影響は調べていない。
ロンドン大学Goldsmiths経営研究所マーケティングと宣伝の心理学と消費者行動の准講師でこの研究の主著者であるPatrick Fagan
我々の研究はRealD と Vueのために行ったものでピアレビューされていない。我々は3D映画を見た全年齢の人の認知試験が2D映画を見た人より短期間良いことを発見した。この結果とこれまでの研究から定期的に3D映画を見ることが高齢者の認知機能低下を遅くするのではないかという仮説を立てた。我々はこれを知見ではなく仮説として提示するよう注意している。

  • 帝王切開で女性は出産能力を失う、とフランスの医師が言う

Caesarean sections mean women are losing capacity to give birth, claims French doctor
24 May 2015
http://www.mirror.co.uk/news/uk-news/caesarean-sections-mean-women-losing-5757371
有名な産科医Michel Odent が新しい本「私達には助産師は必要?Do We Need Midwives?」で、出産の時に手術や薬を使う女性が多いため、将来出産や授乳能力がなくなる、という。この85才の医師はかつて男性は出産に立ち会うべきではないと主張して議論を巻き起こした。そして今回は助産師すら積極的に介入すべきではないという。
(むしろ水中出産の提唱や出産時の痛みが母親になるのに必要と主張していることのほうが有名らしい。オキシトシン原理主義?らしい。
http://www.skepticalob.com/2009/07/why-lie-about-childbirth-pain-and.html
日本にも来たことがあるらしい
http://www.shonankamakura.or.jp/news/2011/12/michel-odent.php

  • Karen McNamara議員がアイスの使用者が自分の目玉をくり抜いて食べたと主張

MP Karen McNamara claims ice user gouged out own eyeballs and ate them
May 23, 2015
http://www.smh.com.au/nsw/mp-karen-mcnamara-claims-ice-user-gouged-out-own-eyeballs-and-ate-them-20150522-gh7yy2.html
アイス、メタンフェタミンの影響についての金曜日のサミットを開催するに当たりKaren McNamara議員が公式フェイスブックページで若者に知らせるように伝えたのがニューキャッスルの救急患者が自分の目玉をくり抜いて食べたというショッキングな話だった。この薬物に楽しいことなどない。
しかし保健当局はこの話を疑っている。似たようなことは10年以上前に1件だけで最近の報告はない。

  • 苦境のオーストラリアの鉱業は「大麻ブーム」を利用しようとしている

Suffering Australian miners look to capitalise on ‘pot boom’
May 24, 2015
http://www.ft.com/cms/s/0/2fea712c-fea4-11e4-8efb-00144feabdc0.html#axzz3b6w23gJp
資源業界の凋落傾向を受けて投資家の歓心を買うため医療用大麻にスイッチする鉱業会社が増えている。少なくとも3社が掘削機を大麻の栽培ハウスに交換するために豪州証券取引所で資金調達を計画している
米国で合法化した州は年75%の販売増となっている。他の国でも医療用大麻の合法化を検討していることが投資家の興味をひいている。ハイリスク・ハイリターン投資への関心が高い。
(石炭が斜陽産業なのはともかく、医療用と称して実際は濫用だろう大麻は将来性どうなんだろう)