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果物と野菜の過塩素酸塩の意見の再公表

Perchlorate in fruit and vegetables opinion re-published
26 May 2015
http://www.efsa.europa.eu/en/press/news/150526.htm?utm_source=newsletter&utm_medium=email&utm_campaign=20150528&utm_content=hl
EFSAは食品中の、特に果物と野菜の過塩素酸塩由来の公衆衛生リスクに関する科学的意見を再公表した。この意見は2014年9月に採択されたが技術的ミスのため改訂されている。EFSAの専門家は、より最新の入手可能な発生データを考慮して、食品中の過塩素酸塩濃度に関する修正データを用いて食事からの過塩素酸塩の暴露を再評価している。
過塩素酸塩は天然に、またヒトの活動の結果、環境中に存在する汚染物質である。天然肥料の使用や過塩素酸塩に汚染された灌漑用水が葉物野菜での相当な濃度につながる恐れがある。
EFSAの専門家は健康的な成人の甲状腺ヨウ素取り込みの抑制に基づき、0.3マイクログラム/ 体重/ 日の許容一日摂取量(TDI)を確立した。TDIは一生の間何の明らかな健康リスクもなく、日常的に人が摂取することのできる物質の推定量である。
EFSAは過塩素酸塩への慢性と「短期」の暴露を見積もった。食品と水に存在する濃度での過塩素酸塩の単一暴露は、感受性の高い集団も含めてヒトの健康に有害影響を起こしそうもない。概して、過塩素酸塩の慢性の食事暴露は、特に軽度から中程度ヨウ素欠乏集団中のより若い年齢集団の高摂取者には、懸念となる可能性がある。過塩素酸塩の暴露はヨウ素欠乏した母に母乳で育てられた乳幼児に懸念の恐れがある。食事暴露の再評価は全体的な結論に影響しなかった。

・食品、特に果物と野菜の過塩素酸塩の存在についての公衆衛生リスクに関する科学的意見
EFSA Journal 2014;12(10):3869 [117 pp.]. Last updated 26 May 2015
http://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/3869.htm

編集者への注記
EFSAの科学的助言に基づき、2015年3月に欧州委員会は内部組合取引の参照として使用される食品中の過塩素酸塩濃度を更新した。
・食品中の過塩素酸塩の存在に関する声明―欧州委員会
http://ec.europa.eu/food/food/chemicalsafety/contaminants/statement-perchlorate_en.pdf