食品安全情報blog過去記事

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その他

  • BMJは公衆衛生コミュニティーでの電子煙草を巡る苦い論争を吟味する

BMJ investigation examines bitter dispute over e-cigarettes in the public health community
24-Jun-2015
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2015-06/b-bie062215.php
BMJに発表された調査が、議論の多い「害を減らす」という概念が煙草企業に如何に熱狂的に受け容れられてきて公衆衛生コミュニティを分断してきたかを明らかにする。
一方では電子煙草のような製品を支持する人たちがいて、もう一方には電子煙草のメリットとされるものに疑問があるだけではなくこれが可能な限り長く煙草を売りたい企業の隠れ蓑になることを恐れる人たちがいる。煙草が毎年600万人を殺し続ける中、ジャーナリストJonathan Gornallが誰が正しいのか尋ねる。

  • 驚くべきことに、オランダの裁判所が政府に気候変動ともっと戦うよう命じた

ScienceInsider
In surprise, Dutch court orders government to do more to fight climate change
By Martin Enserink 24 June 2015
http://news.sciencemag.org/climate/2015/06/surprise-dutch-court-orders-government-do-more-fight-climate-change
多くの法律の専門家にとって驚きをもって迎えられた決定で、オランダの裁判所がオランダ政府に機構変動対策を劇的に強化するよう命令した。ハーグの地方裁判所が、現在の政府目標であるCO2の1990年からの17%削減を25%削減すべきとした。この裁判は環境団体Urgendaが政府を訴えていたもの。このケースでは地球温暖化を人権侵害と位置づけた。
(オランダ海抜低いしね。気候変動が健康や環境に大問題だという認識が近頃特に高まっている。)

Nature特集
Neuroscience: The hard science of oxytocin
Helen Shen 24 June 2015
http://www.nature.com/news/neuroscience-the-hard-science-of-oxytocin-1.17813
研究者がオキシトシンの脳への影響を調べるほど、このホルモンは単純な「愛情ホルモン」としての評判から脱皮する
オキシトシンは1970年代から神経科学者の関心の的で、最初は母性や社会的アタッチメントへの関与についての研究だった。そして一般紙でも「愛情ホルモン」としての評判を獲得してきた。その結果一部の医師が自閉スペクトラム疾患のような症状の治療法としてオキシトシンを使おうとするようになった。しかし初期の試験の結果はばらばらで、科学者はより深くオキシトシンの脳での作用を探るようになってきた。その結果このホルモンについてはより複雑な影響が明らかになってきた。
オキシトシン信号経路に欠損ある一部の自閉症患者に効果があるかもしれないという知見でしっかり試験される前に医師や自閉症の子どもをもつ保護者がオキシトシンの適用外使用を既に行っているという報告があることについて、「この分子は人々が自己投与したりもてあそんだりするようなものではない」と科学者らは懸念している。一部の研究でオキシトシンの暗黒面も指摘されている。
オキシトシンは愛情を促進するものでも信頼を増すものでもない。問題は単純な答えを欲しがることにある。生物学は恐ろしく複雑である。
オキシトシンスプレーとか売ってる)