食品安全情報blog過去記事

はてなダイアリーにあった食品安全情報blogを移行したものです

お茶が「不老不死の薬」だとは証明されていない

Behind the headlines
No proof tea is the 'elixir of life'
Monday July 13 2015
http://www.nhs.uk/news/2015/07July/Pages/No-proof-tea-is-the-elixir-of-life.aspx
Mail Onlineが、女性の寿命の長さとお茶を飲むことが関連するかどうかを調べた研究により「不老不死の薬は二杯のお茶のように簡単なものなのか?」と尋ねる。この研究は平均年齢80才の1000人以上の女性を含むもので、女性は飲食物についての質問に答え、それを特別なデータベースに入れてフラボノイドの摂取量を推定した。フラボノイドはお茶やチョコレートやワインなど各種食品や飲料に含まれる植物性化合物で、抗酸化作用があり細胞傷害を予防するのに役立つと言われている。研究者らはフラボノイドの摂取とその後の5年の死亡リスクとの関連を調べた。その結果最も多く摂取していた人たちの死亡リスクが最も少なく摂取していた人たちより少なかった。この集団では総フラボノイドの摂取量に最も多く寄与していたのは紅茶だった。しかしながら、この研究では関連は見つかったもののフラボノイドが死亡率削減の直接の単一原因出ると証明したのではない。測定されていない他のライフスタイル要因が結果に影響している可能性がある。またフラボノイド摂取量推定が不正確な可能性があり、このオーストラリア人女性の結果が誰にでもあてはまるわけではない。全体としてこの研究はフラボノイド研究に付け加わるものではあるがフラボノイドが、特にお茶が高齢女性の死亡率を下げることを証明したものではない。