食品安全情報blog過去記事

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その他

  • 詐欺でDennis Robinson67才逮捕、警察は他にも犠牲者がいると信じる

トロント警察プレスリリース
Man arrested in Fraud investigation, Dennis Robinson, 67, Police believe there may be other victims
Friday, July 31, 2015
http://torontopolice.on.ca/newsreleases/32459
"トロント代替医療診療所Toronto Alternative Medical Practice"という病院を運営していた。ナチュロパシーやオステオパシーの資格を持っていると虚偽の宣伝をしていた。患者から採血してScottsdale のFryラボで検査していると主張していたがFryラボはトロント代替医療診療所と接触したことはない。

Quackwatch
Dubious Claims Made for DZ10 Enzyme Supplement
Stephen Barrett, M.D.
revised on July 26, 2015.
http://www.quackwatch.org/15Ads/dz10/overview.html
20才すぎると身体のナチュラルエンザイムが毎年減るので食品を消化するためにエンザイムを必要とする、といった主張。消化されなかった食品が「貯蔵」されるので太るとか。
嘘である。

  • Nicholas Gonzalez: 製薬企業の暗殺者による最新の犠牲者?

Nicholas Gonzalez: The latest victim of the pharma assassins?
Posted by Orac on July 24, 2015
http://scienceblogs.com/insolence/2015/07/24/nicholas-gonzalez-the-latest-victim-of-the-pharma-assassins/
あなたは巨大製薬会社が代替療法の医師を殺しているという陰謀を聞いたことがあるか?これまでのところ最も有名な「犠牲者」は自閉症詐欺師のJeff Bradstreetで、警察によると自分で胸を撃って自殺した。
(略)
そして7月21日、インチキがん治療の宣伝者Nicholas Gonzalezが突然死亡した。彼はゲルソン療法に類似するがん治療法を宣伝していて、がんの原因は膵臓酵素の欠乏で、たくさんのサプリメントを摂りコーヒー浣腸でデトックスすることで治ると主張していた。
(67才で特に健康に問題はなかったとのこと)

  • 抗げっぷ化合物が牛からのメタン排出を減らせる

Scienceニュース
Antiburp compound could reduce methane emissions from cows
By Sid Perkins 31 July 2015
http://news.sciencemag.org/chemistry/2015/07/antiburp-compound-could-reduce-methane-emissions-cows
新しい研究によると、3-ニトロオキシプロパノール(3NOP)を牛の飼料に添加するだけで地球温暖化ガスであるメタンの主要排出源を相当減らすことができる。84のミルク生産中の乳牛に12週間与えたところ平均30%メタンの排出が減った。PNASに発表。

  • 法的努力が失敗してゴールデンライスの論文取り下げ

ScienceInsider
Golden rice paper retracted after legal bid fails
By Erik Stokstad 31 July 2015
http://news.sciencemag.org/asiapacific/2015/07/golden-rice-paper-retracted-after-legal-bid-fails
7月29日にAmerican Journal of Clinical Nutritionによって遺伝子組換えゴールデンライスが子どものビタミンA欠乏を軽減することを示した論文が取り下げられた。実験の実施方法に問題があるとされてから2年。グリーンピースが子ども達を「モルモット扱いした」と主張し中国メディアの怒りが爆発し大学が調査を行いいくつかの不規則な点を報告していた。昨年著者がマサチューセッツ上級裁判所に、名誉毀損にあたるとしてAJCNによる取り下げを中止するよう訴えていたが、裁判所は却下した。そのため雑誌は取り下げの手続きを進め、中国での倫理委員会の認可や参加者全ての同意の根拠が不十分だという理由で論文を取り下げた。

  • テレビの医師の処方−規制されずに1日に600万も「処方」している

A prescription for media doctors — unregulated, and serving six million ‘patients’ per day
By Michael Rosenbaum and Elizabeth Oelsner
July 30, 2015
http://blogs.reuters.com/great-debate/2015/07/30/a-prescription-for-media-doctors-unregulated-and-serving-six-million-patients-per-day/?source=acsh.org
自分の経験を誇張したニュースキャスターは降格されるのに、有害でお金のかかる治療法を処方する医師はテレビに出続けている。キャスターのしたことのほうが遥かに害は少ない。米国医師会が、メディアに出ている医師は医師としての責任を除外されない、と我々の立場に同意した。6月の会議で米国医師会はメディア医師の倫理および懲戒ガイドラインを発行すると発表した。

  • 総理大臣の主任科学者が砂糖、肥満、税について語る

SMC NZ
PM’s Chief science advisor on sugar, obesity and taxes
July 30th, 2015.
http://www.sciencemediacentre.co.nz/2015/07/30/pms-chief-science-advisor-on-sugar-obesity-and-taxes/
総理大臣の主任科学者Peter Gluckman卿が今朝Paul Henry Showに出演して不健康な食品への課税問題について議論する。そのインタビュー動画。
砂糖税は排除しない、という

  • 高度加工食品は広く行き渡っていて不健康−研究

SMC NZ
Ultra-processed foods prevalent & unhealthy – research
July 30th, 2015.
http://www.sciencemediacentre.co.nz/2015/07/30/ultra-processed-foods-prevalent-unhealthy-research/
ニュージーランドのスーパーマーケットで販売されている数百の製品を調査した新しい研究によると、多くの加工された包装済み食品は同時に最も健康的でない
Public Health Nutritionに発表された研究によると、包装済みの83%の食品は「高度加工品」に分類され栄養錠のメリットは低い。この研究はニュージーランドのメディアで報道された
(この定義だと下ごしらえに手間暇かけるのを良しとする和食は「不健康」ってことになる。もやしのひげとるとかめんどくさいのでやらないしいいけど。)

  • 「我々はただ息をするだけでホルモンかく乱BPAに暴露されている」への反応

Sense about science
Response to "We're exposed to hormone-disrupting BPA just by breathing"
30 July 2015
http://www.senseaboutscience.org/resources.php/203/response-to-quotwere-exposed-to-hormone-disrupting-bpa-just-by-breathingquot
Guardianの7月21日火曜日の記事がビスフェノールA (BPA)についての新しい研究を報告した。「製造工場や排水処理施設では空気中にBPAが放出されていて人々が高濃度暴露されている」「レシートのBPAの研究でただレシートを持っただけで大量のBPAが血流に入ることが明らかになっている」と主張する。実際には報道されている研究は人々のBPA暴露やその健康影響を調べたものではない。さらにレシートに触ると大量のBPAが血流に入るという根拠はない。
エジンバラ大学Richard Sharpe教授
一般人のBPA暴露量の95%以上は食品や飲料由来であることは確立されている。従って空気などの他の経路の寄与は小さい。工場で働いたり近くに住む人が追加で空気から暴露される可能性はある。しかしながらこの研究ではそれを調べていない。しかしそのような経路で健康に影響するほどたくさん暴露する可能性は少ない。
レスター大学MRC毒性ユニットAndy Smith教授
レシートに触るとBPAが吸収されるというコメントには注意が必要である。2014年の一つの研究で、10人のボランティアに皮膚への浸入を増強する化合物を含むハンドサニタイザーを使用して直後にBPAを含むレシートを触りその後手でフライドポテトを食べてもらった。彼らは乾いた手でレシートを触りフライドポテトを食べていないボランティアより血中BPA濃度が最大100倍高かった。しかしそれでも血中に化合物が検出されることはそれがあなたにとって悪いことを意味しない。