食品安全情報blog過去記事

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アクアリウムショップと家庭でのスナギンチャク類サンゴに関連したパリトキシン吸入暴露疑い

Suspected Palytoxin Inhalation Exposures Associated with Zoanthid Corals in Aquarium Shops and Homes — Alaska, 2012–2014
MMWR August 14, 2015 / 64(31);852-855
http://www.cdc.gov/mmwr/preview/mmwrhtml/mm6431a4.htm?s_cid=mm6431a4_w
2014年8月12日、アンカレッジの病院からアラスカ疫学部門に中年男性(患者A)がパリトキシン暴露の可能性で救急に来たとの通報があった。患者Aは自宅の水槽に生きたスナギンチャク類サンゴを入れてから7-8時間後に苦い金属味覚、熱、衰弱、咳、筋肉痛になったという。一緒に住む2人(患者B、C)が同時期に同様の症状になった。患者Aはまた地元のアクアリウムショップのオーナーが個人的経験やオンラインフォーラムで、パリトキシン含有が疑われるスナギンチャク類と関連した水槽関連中毒の事例をたくさん知っていると報告した。ショップのオーナーやその従業員や顧客がこれまで何度も暴露されているという。
患者Aの入れたサンゴとショップから得た検体の両方がパリトキシン陽性だった。拡大して調査を行ったところ、アンカレッジ住人さらに7人が過去2年に急性パリトキシン中毒になっていたようだった。アクアリウムショップの従業員やアクアリウムが趣味の人の多くがパリトキシンを重大なハザードであると知らなかった。そのような生物を取り扱う可能性のある人は健康リスクを知り暴露を予防する方法を知らなければならない。
758L水槽に32kgのサンゴを入れ、移すときに断片が家の床に落ちポリプが壊れた。
パリトキシンの分析はFDAのCFSANが行っており、7.3 mg crude palytoxin/g wet weight of zoanthid tissueの量を検出。