食品安全情報blog過去記事

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論文

  • 科学者は大気汚染が中国で毎年160万人以上を殺しているという

Scientists say air pollution is killing more than 1.6 million annually in China
Friday, August 14, 2015
http://news.sciencemag.org/sifter/2015/08/scientists-say-air-pollution-is-killing-more-than-1-6-million-annually-in-china
中国の大気汚染は秘密ではない。主要都市は定期的にスモッグで覆われる。今回科学者が大気汚染が中国で毎年160万人以上の死亡に寄与していると推定したとNYTが報道した。この研究はPLOS ONEに受理されたもの。

  • 十代のビタミンD:摂りすぎないように、悪いことがおこるかもしれない

Vitamin D in teens: Don't overdo it, bad things might happen
14-Aug-2015
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2015-08/mc-vdi081215.php
Mayo Clinicの子どもの肥満研究シリーズの最新知見によると、肥満の十代にビタミンDを投与しても心臓の健康や糖尿病リスクにメリットはなく、逆にコレステロールやトリグリセリドを増やす意図せぬ結果になる可能性がある。Pediatric Obesityに発表された子どもにビタミンDサプリメントを10年与えた影響を調べた研究。

  • PTSDとがんリスクに関連はない

No link found between PTSD and cancer risk
14-Aug-2015
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2015-08/bumc-nlf081415.php
European Journal of Epidemiologyに発表されたボストン大学医学部の研究。ストレスとがんの関連は学術論文で70年以上議論されてきた。関連を支持するありそうな理論はあるものの臨床研究の知見は一貫していない。研究者らはデンマーク国民医療及び社会登録データを用いてPTSD患者と一般人の各種がんと診断された率を比較しPTSDはがんリスクの増加と関連しないことを見いだした。
「一般人はストレスががんの原因だと思っている。しかし重い慢性的ストレスはがん頻度と関連するという根拠はない」
(ストレスで免疫機能が低下してがんになる、とわりと一般的に信じられているようだが根拠はない。というか免疫が万能扱いされすぎ。メンタルへの有害影響はそれ自体が不利益なので別にがんを持ち出す必要はない)