食品安全情報blog過去記事

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論文

  • ハッピーセット」法案はNYCの子ども用ファストフードの健康さを改善する可能性がある

'Happy Meals' bill could improve healthfulness of fast food meals for kids in NYC
31-Aug-2015
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2015-08/nlmc-mb082615.php
American Journal of Preventive Medicineに8月31日オンライン発表された研究
ニューヨーク市議会議員Benjamin J. Kallosにより提出された「ヘルシーハッピーセット法案」は、子ども向けに宣伝されているおもちゃなどのプロモーションアイテムを伴うファストフードに、野菜や果物、全粒穀物の提供を義務づける。また総カロリーは500以下で脂肪由来カロリーは35%以下でそのうち飽和脂肪は10%以下、添加された糖は10%以下でナトリウムは600mg以下でなければならない。
バーガーキングマクドナルド、ウェンディーズで子ども用に販売されているセットの98%は提案されている基準を満たさない。もし基準を満たせばカロリーで9%低下、ナトリウムは10%低下、脂肪由来カロリーは10%低下する。
(日本のマックでもナトリウム600mgはハンバーガー一個でアウトのようだが。意外なのはホットケーキもナトリウムのためにダメ。ポテトのほうが塩少ない
http://www.mcdonalds.co.jp/quality/allergy_Nutrition/nutrient2.php?id=1

  • ライム病検査:カナダ人は一部の米国ラボから偽陽性の結果を受け取っている可能性がある

Lyme disease testing: Canadians may receive false-positives from some US labs
31-Aug-2015
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2015-08/cmaj-ldt082615.php
CMAJに発表されたコメント
カナダでライム病が増えてきていて、ライム病とされる症状があるカナダ人が米国の検査機関に診断を求めているがその結果の多くは偽陽性である可能性がある。
関節痛、疲労、メンタルが優れないなどの不定愁訴があって明確な病名がつかない患者が、金儲けのためにライム病を診断している米国の検査室で疑わしい検査結果を受け取っている可能性がある。最近の研究でライム病ではない患者が米国の商業検査室で検査を受けたところ4検査室中3検査室では2.5%から25%が陽性と診断されある検査室では50%以上が偽陽性だった。
(医師の指示によらない、保険の効かない民間検査なんて意味がないだけではなく害がある)

  • 2050年までにはほぼ全ての海鳥がプラスチックを食べることになるだろう

Scienceニュース
Nearly every seabird may be eating plastic by 2050
By Sid Perkins 31 August 2015
http://news.sciencemag.org/environment/2015/08/nearly-every-seabird-may-be-eating-plastic-2050
Proceedings of the National Academy of Sciencesに発表

  • 小さなアリが農薬産業を引き受ける

ScienceSHOT
Tiny ant takes on pesticide industry
By Elizabeth Pennisi 30 August 2015
http://news.sciencemag.org/plants-animals/2015/08/tiny-ant-takes-pesticide-industry
ベトナムでは数千人の農家がカシュー栽培にアリを使っている。2008年の研究で化学農薬スプレーより安価で農家の収入が増えることが示されたからだ。Journal of Applied Ecologyにオンライン発表された研究がアリが来ると作物の収量が増えることを確認した。