食品安全情報blog過去記事

はてなダイアリーにあった食品安全情報blogを移行したものです

その他

  • 研究者らは魚を食べることのリスクと利益を理解することに大きなギャップを発見

Researchers find major gaps in understanding risks, benefits of eating fish
14-Sep-2015
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2015-09/dc-rfm091415.php
Journal of the Marine Biology Association of the United Kingdomに発表された知見によると、魚の組織を測定するときに有害汚染物質と健康によい栄養素を一緒に測定することが滅多にない。20年にわたる63の魚の10研究のデータをレビューし魚油、セレン、メチル水銀のヒト暴露を探った。その結果魚を食べることのリスクと利益を推定する能力は有害物質と栄養素を別々の測定するために妨げられており、さらに魚により水銀や脂肪酸の含量が著しく違うために疫学研究の解釈が難しい。
ヒ素カドミウム・鉛も入れてね)

  • ハンドサニタイザーで酔っぱらう子どもが増加

CNN
More children getting drunk on hand sanitizer
September 14, 2015 By John Bonifield, CNN
http://edition.cnn.com/2015/09/14/health/hand-sanitizer-poisoning/
ジョージア中毒センターの新しい解析によると、2010年以降、全米の中毒情報センターのホットラインにかかってくる12才以下の子どものハンドサニタイザーを飲み込んだことによる電話が400%近く増加した。
ハンドサニタイザーに含まれるアルコールは45%から95%で、少量でも中毒になりうる。子ども達がハンドサニタイザーに触れる機会が増え、学校で中毒になっている
2010年の小さい子どものハンドサニタイザー関連事例は3266だったのが2014年には16117になった。一部の子ども達は意図的に飲んでいる。またイチゴ・ブドウ・オレンジ風味のハンドサニタイザーもある。

  • さようなら

A Farewell
SEPT. 12, 2015 Mark Bittman
http://www.nytimes.com/2015/09/13/opinion/sunday/mark-bittman-a-farewell.html?_r=1&source=science20.com
NYTで菜食主義を薦めるコラムを連載してきたMark Bittmanが菜食主義を商売にする企業の役職に就くため辞めるという挨拶
(遺伝子組換え反対、食品添加物(加工食品一般)反対、砂糖反対、自宅で料理せよ、家畜に草以外与えるなというタイプの活動家)

  • カリフォルニアではピスタチオがナッツのない殻を生産している

In California, pistachios producing nut shells—minus the nut
Monday, September 14, 2015
http://news.sciencemag.org/sifter/2015/09/in-california-pistachios-producing-nut-shells-minus-the-nut
カリフォルニアのピスタチオ果樹園では農家が中身のないピスタチオの殻を割っている。通常10%の空の実は今年は50%にもなる、とNPRが報告している。最近の干ばつと暑さと異常気象が原因だと農家が言う。特に冬が暖かいことが問題だと。米国のピスタチオの果樹園はほとんど全てカリフォルニアにあるので気候変動により暖かい冬が続くとアメリカのピスタチオの将来は暗い、と生産者は心配している。

GALLUP-PALMER COLLEGE OF CHIROPRACTIC INAUGURAL REPORT:
AMERICANS’ PERCEPTIONS OF CHIROPRACTIC
JULY 2015
http://www.palmer.edu/uploadedfiles/pages/alumni/gallop-report-palmer-college.pdf
アメリカ人の約半分はカイロプラクティックの患者となったことがある。過去12ヶ月以内に成人の14%がカイロプラクティックに行ったことがあり12%は過去5年以内、25%は5年以上前である。
・女性のほうが平均年に2回以上男性より多くカイロプラクティックを受ける(11.5回と9.4回)
・一般的に女性の方がカイロプラクティックにポジティブな見解で、女性の方がたとえ痛みが無くてもカイロプラクティックに定期的に行きたい
・35才未満の若い人はカイロプラクティックに行ったことはないことが多いがポジティブな兆候があり将来ユーザーになる可能性がある。50才より若い成人はより高齢な人より首や腰が痛いときにカイロプラクティックを第一選択肢にする可能性が高い
米国成人の半分以上はカイロプラクティックが首や腰の痛みの治療に有効だという意見に同意する。約1/4はカイロプラクティックが危険だという意見に同意する
過去5年以内にカイロプラクティックに行ったことのある人のうち、46%は値段が高くなければもっと頻繁に行くだろうと言う。全体では43%がカイロプラクティックは高すぎる、44%は必要な回数が多すぎると考えている
(別に症状などなくても通いたい、というのは構って欲しいということなんだろう)

Be Wary of Liver Supplements
by Berkeley Wellness | April 01, 2009
http://www.berkeleywellness.com/supplements/herbal-supplements/article/be-wary-liver-supplements
(2009年の記事だが改めて)
あなたの肝臓は一生懸命働いている。肝臓は他の必須の機能の一部として食物の消化を助け、脂肪とコレステロール代謝を調節し、血液中の不純物をきれいにしている。
だから無数のダイエタリーサプリメントが−錠剤や粉末やトニック(飲料)でこの重要な臓器を守ると宣伝していることは不思議ではない。肝臓ケア、肝臓プラス、肝臓Rxなどが「毒素を中和」し肝臓を修復し再生すると宣伝する。一部の製品は慢性疲労や食物アレルギーやPMS、免疫の問題を緩和しエネルギーを挙げコレステロールを下げ減量に役立つとすら言う。これらの宣伝文句をフィルターにかけてみよう。
アザミの棘?
これらの製品によく見られる全ての成分のうち、オオアザミ(Silybum marianum)が最も良く研究されているものの一つである。この成分の使用は古代ギリシアの医師ディオスコリデスがヘビに噛まれた時に使ったことに遡る。欧州ではオオアザミは肝疾患によく使われる伝統薬でしばしばキノコ中毒による肝障害の治療に静注された。実験室の研究では種子から抽出される化合物群であるシリマリンが、抗酸化、免疫刺激、抗炎症作用により肝臓を毒素や病気による傷害から守る可能性が示唆されている。また膜を安定化して毒素の結合を阻止し肝細胞の再生に役立つなどの可能性がある。これらは期待できそうに聞こえるかもしれないが、ヒトでの研究には欠陥が多く結果は矛盾しあるいは結論できない。2007年の13の臨床試験をレビューしたコクランレビューではアルコール性肝障害やBおよびC型肝炎へのオオアザミの使用には研究の質が低く疑問があるとしている。さらにオオアザミシリマリンの慢性肝疾患への影響をしらべたほぼ全ての研究で、混ハーブが「解毒」や健康な肝臓を守るという根拠はほとんどあるいは全くなかった。そしてそれがどんなに手軽であろうと、オオアザミは酒の飲み過ぎや喫煙の解毒剤にはならない。
他に肝臓のハーブとして甘草抽出物が含まれることがある。オオアザミ同様、実験室での研究では幾分かの肝臓を守る性質があるかもしれない。しかし質の良いヒト試験はない。
肝臓サプリメントに入っている他のハーブ(タンポポアーティチョーク、シーバックソーン)、アミノ酸、ビタミン(B12やE)、その他物質(コリン、イノシトールクロロフィル)でも同様である。一部の成分は危険な副作用がある。例えば甘草には特定の成分を除去するような加工がなされていないと血圧を上げる。
あなたの肝臓を守る最良の方法は:
・お酒を飲み過ぎない
アセトアミノフェンや他の医薬品の使用量を守る。薬と飲酒の組み合わせに注意
・体重管理
・洗剤や塗料など有害物質を用いる仕事の才には換気をする
サプリメントに注意。肝臓によいどころかむしろ肝臓に悪い
・肝炎ワクチンを接種
基本:「肝臓をサポートする」サプリメントは避けること。健康な肝臓はあなたの身体の解毒に役立つが、だからといって肝臓そのものを解毒する必要はない。肝臓は目詰まりしたフィルターではない。健康な肝臓は自分自身で傷害から再生する驚くべき能力をもつ。もしあなたに肝障害があるのなら、医師の相談なしにサプリメントや医薬品を使用してはならない。
(うこんとかターメリックとか全く出てこないことに注目。)

  • この写真のパワフルなメッセージ

The powerful message behind this photo
Tuesday Sep 15, 2015
http://www.nzherald.co.nz/world/news/article.cfm?c_id=2&objectid=11513272
薬物依存の危険性を警告するために、二人の子どもの母親Eva Hollandが、ヘロインの過剰使用で死亡した夫のMike Settles(26才)の棺の前で子どもと一緒に撮った写真をFacebookに投稿した。
Mikeは鎮痛剤に依存した後にヘロインに手を出した。

  • オーストラリア人の父親が、亡き息子の違法薬物供給業者を見つけるために犯罪集団のボスを装う

Australian dad posed as crime boss to find his late son's illegal drug suppliers
September 13, 2015 60 Minutes
http://www.9news.com.au/national/2015/09/13/05/09/the-australian-father-who-infiltrated-chinese-crime-bosses-after-his-son-died-taking-an-illegal-drug
2013年に中国の犯罪集団が輸出したレクリエーショナルドラッグ25i-NBOMeを使用して16才の息子を亡くした父、Rod Bridgeが、テレビ番組60 Minutesと一緒に中国に行って息子を殺した薬物を販売した業者を捜そうとする。
犯罪者はオーストラリアに薬物を持ち込むのがどんなに簡単か語る

  • 報告:農薬暴露が子どものがんとIQの低さに関連

Report: Pesticide exposure linked to childhood cancer and lower IQ
By Carina Storrs, Special to CNN  September 14, 2015
http://edition.cnn.com/2015/09/14/health/pesticide-exposure-childhood-cancer/
家庭での殺虫剤使用が子どもの白血病やリンパ腫発症リスクをあげているかもしれないと新しい報告が示唆する。16のこれまでの研究データを組み合わせた。
ハーバードのChensheng Lu准教授らの論文がPediatricsの10月号に発表。昆虫を殺す成分が血球の遺伝子突然変異を起こす可能性があるとLuは言う
タイトルのIQは別の人の主張。殺虫剤が悪いという証拠としてバージン諸島での薫蒸直後の家で中毒になった事例を持ち出している。
(なんだChensheng Luか・・・ミツバチで脅すのに飽きて子どもに標的?)
Residential Exposure to Pesticide During Childhood and Childhood Cancers: A Meta-Analysis
http://pediatrics.aappublications.org/content/early/2015/09/08/peds.2015-0006.abstract?sid=b7090daa-bc95-45df-87f5-a64529d4ef3f
一応結果部分だけ
文献検索をして277の研究がヒットしたがそのうち16を解析。子どものころの屋内殺虫剤暴露と小児白血病とリンパ腫リスクの増加に有意に関連があったが屋外での殺虫剤は関連がない。除草剤と白血病にも関連があった。
(関連があるという報告を選べばなんだって言えるけど。)

  • ボランティアが糖尿病の原因を証明するために1日6000カロリーを食べる

Volunteers ate 6000 calories a day to probe cause of diabetes
9 September 2015
https://www.newscientist.com/article/dn28151-volunteers-ate-6000-calories-a-day-to-probe-cause-of-diabetes/
Temple大学のGuenther Boden と Salim Meraliらは6人の健康なボランティアに1日6000カロリーのピザ・ハンバーグなどの「アメリカ人の食事」を1週間食べさせた。ボランティアは期間中ずっと病院のベッドで過ごし監視された。驚くことではないが運動しないボランティア達は体重が約3.5kg増えた。2日のうちにインスリン抵抗性になり、尿中酸化脂質が増えた。

  • 大麻売店はヘルスカナダの脅しの後、開店し続けると誓う

Marijuana dispensaries vow to stay open after Health Canada threat
Sep 14, 2015 11
http://www.cbc.ca/news/canada/saskatoon/marijuana-dispensaries-vow-to-stay-open-after-health-canada-threat-1.3227454
警告文書では店のオーナーが500万ドルの罰金と最大2年の拘留に直面するという
しかしMark Haukは拘置所に行くことを恐れない
大麻の販売業者はきまりを守る気はないそうです)