食品安全情報blog過去記事

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論文

  • 視点

利益相反ではなくコンフルエンス(同時発生) 名称変更が必要
Confluence, Not Conflict of Interest
Name Change Necessary
Anne R. Cappola, Garret A. FitzGerald
JAMA. Published online September 24, 2015. doi:10.1001/jama.2015.12020
http://jama.jamanetwork.com/article.aspx?articleID=2444293
コンフリクトという用語が対立と悪意を前提としているので研究の現状を正しく反映しておらず妨げになっているという主張

  • J型曲線と公衆衛生

J-Shaped Curves and Public Health
Dave A. Chokshi et al.,
JAMA. Published online September 21, 2015. doi:10.1001/jama.2015.9566
http://jama.jamanetwork.com/article.aspx?articleid=2443580
集団レベルのリスク管理介入は公衆衛生の改善に成功してきた。しかしタバコのように直線的にリスク削減が死亡率改善につながるものは簡単だがJ字曲線を描くものはより複雑になる。飲酒、BMI、血圧、がその例で、「減らし、制限し、禁止する」といった方向のみでのメッセージはタバコの場合のように成功にはつながらない。

  • NCD(非伝染性疾患)の負担を減らすには各国に長い道のり

Countries have a long way to go to reduce the burden of NCD (non-communicable disease)
25-Sep-2015
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2015-09/ccfh-cha092515.php
Lancetに発表された新しい能力モニタリング方法で、NCDの罹患や死亡を減らすために各国がすべきことは多いことが示された。主に中から低所得の23ヶ国の、統治能力・リスク要因・サーベイランス/研究・医療システムの4つの分野のパフォーマンスを測定するスコアを集めた。多くの国がリスク要因(喫煙、貧しい食生活、運動不足、有害飲酒)を減らすことが上手にできず、NCDを増やすことにつながっている。一般的に貧しい国のほうがNCD対応は弱いが、多様性も大きい。

  • 西アフリカではヘビに噛まれることが他の病気と同じくらい恐ろしい

ScienceShot
Snakebites deadly as other diseases in West Africa
By David Shultz 25 September 2015
http://news.sciencemag.org/health/2015/09/snakebites-deadly-other-diseases-west-africa
今年約11000人が死亡した過去最大のエボラのアウトブレイクで西アフリカが注目された。しかしPLOS Neglected Tropical Diseasesに発表された新しい研究によると、同地域では毎年4000人以上が毒蛇に噛まれて死亡している。さらに5000人以上が手足を切断している。そして治療用の抗毒素が極めて不足している。

  • 生命学研究の価値を高め無駄を減らす:誰が聞いている?

Increasing value and reducing waste in biomedical research: who's listening?
Lancet
Dr David Moher, et al.,
Available online 27 September 2015
doi:10.1016/S0140-6736(15)00307-4
生命科学研究には毎年約1/4兆ドルが使われていると推定されている。不幸なことにエビデンスはこのうちの相当部分が避けられる無駄であることを示唆している。2014年にlancetはどうしたら投資の配当をより妥当性と優先順位の高いものに割り当てどう研究をデザインし実施し報告するかについての5つのレビューを出版し5つの主要関係者−資金提供者、規制機関、雑誌、大学研究機関、研究者、が対応すべき17の助言を行った。このレビューはその影響の最初の知見をまとめたものである。
(溢れるゴミ論文にマイナスポイントつけたいくらいだ)