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2013年全国残留物管理計画及び輸入管理計画の結果、動物由来食品の安全性は高水準だと確認

Results of the National Residue Control Plan and Import Control Plan for 2013 confirm a high level of safety with foods of animal origin
1 October 2015
http://www.bfr.bund.de/cm/349/results-of-the-national-residue-control-plan-and-import-control-plan-for-2013.pdf
国家残留物管理計画(NRCP)は、肉、牛乳、ハチミツなどの動物由来食品の残留物と汚染物質を検査するための計画である。第三国からの動物由来製品は輸入管理計画(ICP)に基づいて検査されている。
動物由来食品では、重金属やダイオキシンのような薬理学的有効物質と環境汚染物質の残留物に、多くの場合超えてはならない最大量及び/または最大濃度が設定されている。NRCP とICPの範囲での食品監視目的は、これらの最大量及び濃度が順守されているかどうか検査すること、禁止物質や未承認物質の違法使用を明らかにすること、残留物と汚染物質濃度の増加原因を調べることである。サンプリングはリスクに基づいて実施される。
ドイツ連邦消費者保護・食品安全庁(BVL)は、2013 年 NRCP の一部として連邦政府の監視当局が検査した 57,679 検体と、 2013 年 ICP の範囲から抜き取られた1,020 検体の結果を提示した。
NRCP の検体の 478(0.83 %)事例で、残留物と汚染物質が承認されていない濃度で見つかった。陽性所見の割合は、そのため2012年(350事例)よりわずかに高かった。
タンパク同化ステロイド類あるいは未承認物質を検査された32441検体の総数の中で17だけが陽性だった(0.05%)。ICPの1020検体のうち、17事例で最大基準を超過していた。第三国からEUへ輸入される食品の中で超過割合は今なお低水準のままである。
ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)は残留物の健康リスクを評価している。様々な消費者集団の暴露を推定するために全国栄養調査?のデータが使用されている。これらのデータはめったに食べない食品の摂取頻度に関する調査からデータを補った。BfRは、一度あるいは時々消費したとしても、薬理学的活性のある物質や汚染物質の残留物が超過濃度で検出された食品が消費者のリスクを引き起こすことはないと結論した。BfRの見解では、超過の総数は低水準のままである。
BfRの意見では、内臓、脂肪組織、筋肉ではNRCPで検出された重金属と他の汚染物質の濃度が消費者に追加の健康リスクを与えることはない。鉛、カドミウム、水銀が最大濃度を超える場合でさえ、ドイツ人の典型的な食習慣から健康を損なうことは予期されない。しかし、動物性及び植物性の全ての食品に由来する鉛とカドミウムの総摂取量が高いことを強調しなければならない。基本的に、ある種の重金属と有機塩素化合物(PCBとダイオキシン)の濃度を最小化するためにさらに努力しなければならない。