食品安全情報blog過去記事

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その他

  • 何故「反」ワクチンで、「反」抗生物質過剰使用ではないのか?

Forbes
Why "anti"-vaccination and why not "anti"-antibiotic overuse?
Oct 26, 2015  Bruce Y. Lee ,
http://www.forbes.com/sites/brucelee/2015/10/26/why-anti-vaccination-and-why-not-anti-antibiotic-overuse/
今や反ワクチンキャンペーンについての話はいつものニュースになった。政治的議論、ソーシャルメディア、そして夜のトークショーですらワクチンの話が語られる。反ワクチンのセレブやワクチン支持のセレブが声を挙げる。しかし何故そんなに反ワクチンのニュースが多いのか?賛成だろうと反対だろうと、反ワクチンが注目されていることは否定できない。それに比べて抗生物質の過剰使用は、重大な問題であるという根拠が増えているにも関わらず議論にならない。米国は何十年も抗生物質を過剰に使用してきた。抗生物質が必要な場合、我々はより強力なものを、より広範囲に効果のあるものを選んで必要以上に長く使用してきた。その上動物にも大量に使用してきた。我々にできることはいくつかある。(以下適切使用についての注意)

  • 農場の毒草リスクに注意

Beware of the risk of toxic seeds in pastures
Sunday 25 October 2015
http://www.northumberlandgazette.co.uk/news/farming/farming-news/beware-of-the-risk-of-toxic-seeds-in-pastures-1-7528702
獣医師がNorthumberlandの馬の所有者に毒草リスクに注意するよう警告している
英国獣医師会(BVA)と英国馬類獣医協会(BEVA)が、今年初めてsycamore(プラタナス)の種子を食べて致死的筋肉疾患になった事例が報告されたので警告を発表した。
最近の研究で、季節性農場筋疾患、以前の名称を非定型筋疾患とよばれる病気がヒポグリシンAによるものであることがわかった。この毒素はプラタナスを含む木の種子に含まれる。昨年の強い風で農場に相当な種子汚染があり馬の病気が4倍に増えた。馬の所有者は馬が種子を食べないように囲いをしたり餌を補ったり移動させたりするよう助言されている。
米国獣医学会
Vets warn horse owners as first cases of fatal sycamore poisoning are confirmed
20 October 2015
http://www.bva.co.uk/News-campaigns-and-policy/Newsroom/News-releases/Vets-warn-horse-owners-fatal-sycamore-poisoning/

(別に木の実として食べているわけではなく、草に混じっているのを食べてしまう。その量でも死んでしまう。

比較的最近わかったことらしい
New study links sycamore tree to Atypical Myopathy
19/06/2013
http://www.beva.org.uk/news-and-events/news/view/438

A myopathy and sycamore seeds
http://www.beva.org.uk/_uploads/documents/2equine-veterinary-journal-early-view-july-2015heather-ferguson.pdf

これはトネリコバカエデの木の実
Major step towards finding the cause of Atypical Myopathy
28/11/2012
http://www.beva.org.uk/news-and-events/news/view/335
放牧だと天然毒素の管理は難しい。)

UN warns ‘bath salts’ is new drug scourge
October 25, 2015
https://au.news.yahoo.com/thewest/wa/a/29903376/un-warns-bath-salts-is-new-drug-scourge/
既にアイスのようなメタンフェタミンタイプの覚醒剤に直面しているオーストラリアで、新しい合成薬物の流行の兆しがある
合成カチノン類あるいはバスソルトと呼ばれる薬物がオーストラリア国境で押収される事例が増加している

  • NHSがリーガルハイの流行に途方に暮れている

NHS at a loss over boom in legal highs
25 Oct 2015
http://www.telegraph.co.uk/news/11953932/NHS-at-a-loss-over-boom-in-legal-highs.html
「リーガルハイ」の使用後に病気になる人たちが急増し、その治療法がわからないで困っている。使用した薬物はその名称と内容物が違うことがしばしばあり、最良の対処法を選ぶのが困難である。
(写真がグラストンベリーフェスティバルの後。音楽行事に薬物の売人がいるのはもはや恒例で。ミュージシャンはそれでいいんだろうか?)

  • 肉業界がWHOのがんリスク判定に備える

Meat industry braces for WHO cancer risk verdict
October 23, 2015
http://www.torontosun.com/2015/10/23/meat-industry-braces-for-who-cancer-risk-verdict
赤身肉と加工肉の発がん性についての報告書が発表されることに企業団体は消費者の信頼への打撃に備えている。IARCが今月国際専門家を招集して議論した結果が月曜日に発表される。このレビューは肉業界からのロビー活動を惹起した。このレビューを巡る緊張の中で英国Daily Mailが金曜日に加工肉は最高ランクの発がん性になると報道した。
北米肉財団のBarry Carpenter所長は、IARCの決定はそのままヒトにあてはめることはできない、という。

  • Frontiersの雑誌が問題のある出版社リストに加えられて反発をかう

Natureニュース
Backlash after Frontiers journals added to list of questionable publishers
Mollie Bloudoff-Indelicato 23 October 2015
http://www.nature.com/news/backlash-after-frontiers-journals-added-to-list-of-questionable-publishers-1.18639
議論になっている「Beallのリスト」にオープンアクセス出版社が加えられ、ソーシャルメディアの科学者は二分。
コロラド大学の司書Jeffrey Beallが「疑わしい出版社のブラックリスト」(Beallのリスト)にFrontiersを加えた。これに対してFrontiers in Cognitionの副編集長Daniël Lakensから、ちゃんとピアレビューしているという反論があった。BeallはNatureの取材に答えて科学コミュニティから何十という悪行についての報告があり確信しているという。例えばFrontiers in Psychologyでは気候変動を信じない陰謀論を掲載しFrontiers in Public HealthではHIVとAIDSの関連を疑い、どちらも出版に対する激しい批判を無視している。
Beallのリストは個々の論文ではなく出版社をリストアップしているので、過去にこの出版社の雑誌に論文を出したことのある研究者にとっては嬉しくはないだろう
(もちろん個々の雑誌や論文レベルではいいものもあるのだろう。だからといって酷いものがないことにはならないし。Beallのリストは一つの目安なので。)