Isoflavones in food supplements for post-menopausal women: no evidence of harm
21 October 2015
http://www.efsa.europa.eu/en/press/news/151021
入手可能な科学的証拠の包括的レビューで、一般に食品サプリメントに存在する濃度のイソフラボンが閉経後の女性に害を及ぼすという証拠がないことが明らかになった。イソフラボンは天然物質で、とりわけダイズ、レッドクローバー、葛の根にある。その抽出物は栄養サプリメントの成分としてよく使用される。
評価を行ったEFSAの食品添加物専門パネルの議長であるAlicja Mortensen博士は次のように述べた:「レビューされた証拠からはこの評価で検討された3器官―乳腺、子宮、甲状腺に有害影響があることは示唆されない。私たちはEUの閉経期の女性を対象とした、食品サプリメントに一般的に見られるイソフラボンの量を調べた研究を検討した。
「これらの結論は閉経期の女性に関して集めたデータを基にして出され、動物実験の結果により支持されている。」
しかし、Mortensen博士は「この結論は、欧州の市場で入手可能な製品についての3か月からたった1年以下の期間での研究と摂取量に限られている」と強調した。
EFSAの専門家は本人や家族のがん経歴も含めて、閉経への過渡期にある女性と閉経期の女性のリスクの可能性を評価することも試みている。だが、このような女性グループについてのこれらの物質の安全性を評価するためのデータがないことが分かった。
EFSAの新しい「エビデンス促進方法」の取組みに従い、ANSパネルは最終結論に達するための全段階を文書化する手順で、このリスク評価を行った。これは科学的プロセスの頑健性と透明性を強調する新しい方法を試したEFSAの最初の意見である。
ANSパネルの一員でこのイソフラボンワーキンググループの議長であるUrsula Gundert-Remy教授は次のように述べた:「評価を始める前に手順を定義することは私たちのレビューの目的を明らかにし必要な情報を準備するのに大変役立つ。このレビューは閉経間近と閉経後の女性の子宮、甲状腺、乳腺に関する健康影響の可能性だけに焦点をあわせた。
「たとえば、これは男性に関する全ての研究や乳児のダイズ調整乳の使用に関するデータを除外することを明確にした。イソフラボンをベースとした食品サプリメントのメリットの可能性についての情報はこの評価の範囲外であることも明らかにした。」
EFSA Journal 2015;13(10):4246 [342 pp.]. 21 October 2015
http://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/4246