食品安全情報blog過去記事

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サーモンに予防接種をする:ノルウェーが如何にして漁業の抗生物質を避けているか

Vaccinating salmon: How Norway avoids antibiotics in fish farming
October 2015
http://www.who.int/features/2015/antibiotics-norway/en/
ノルウェーはサーモンの抗生物質使用を減らした。このことで業界は栄えヒトの抗生物質耐性リスクも減った
1980年代にノルウェーや他の北欧諸国は鮭の養殖が盛んになった。問題はせつ腫症という細菌性の魚病で、野生の鮭にも存在する。1980年代後半には餌に抗生物質を混ぜることが行われていた。やがて抗生物質過剰使用が問題となりノルウェー獣医研究所がワクチンを開発した。1994年までに、ノルウェーの漁師は抗生物質から予防接種に切り替えた。予防接種は鮭が淡水にいる時期に自動的プロセスを用いて腹部に注射する。これは政府、漁師、企業、漁業組合の強力な協力の結果である。
現在ノルウェーは年に30万の養殖鮭を生産しているが、予防接種だけでは十分ではないので優良衛生のための追加の対策を導入してきている。