- システムの病
Natureエディトリアル
Ills of the system
04 November 2015
http://www.nature.com/news/ills-of-the-system-1.18708
学生に過度のプレッシャーを与え科学文献を汚染させているドイツの古い医学教育システムの改革は遅すぎる
ドイツ防衛大臣Ursula von der Leyenの四半世紀前の医学の学位論文の盗用疑惑はそれほどの問題だとは思われなかったかもしれないが同様の問題で前任者が辞任している。
アカデミアには世界的に盗用が溢れているものの、ドイツには特有の環境がある。ドイツは他の国とは違って、医学生のほとんどが学生時代に学位論文を提出しなければならないのだ。そして驚くべきことではないが多くのこれらの学位論文はあまりできの良いものではない。医学の学位の問題は何年も放置されてきた。ドイツでは毎年数千の学位論文が作られ問題は盗作だけではない。専門家の一部は個人的意見としてほとんどの医学の学位論文には科学的価値はないという。
ドイツは科学については長い伝統と高い基準を誇っている。なのに何故医学部ではこんなことになっているのか？ほとんどの国では医学生は臨床の訓練を受けて試験に合格するとドクターになる。しかしドイツではそうではなく医師になって臨床はできるがドクターを名乗ることができない。Dr.を名乗るには学位論文が必要で多くの学生がそれを選ぶ。しかし臨床科学の分野で研究をすすめるのは難しい。2004年に学術審議会がこのシステムを止めるよう呼びかけたが実施されていない。
（なるほど。医学部の学位の質が低いってそういう理由なのか。もっとも最近はろくでもない学位は珍しくないけど）
- 反ワクチンウェブサイトは疑似科学で両親を怖がらせる
Anti-vaccine websites are freaking out parents with pseudo-science
By Juan Noguera / Wednesday, 04 Nov 2015
http://www.pulseheadlines.com/antivaccine-websites-freaking-parents-pseudoscience/9889/
シカゴで開催中の米国公衆衛生協会年次会合で火曜日に発表された研究で、反ワクチンを宣伝するために多くのウェブサイトが間違った科学的根拠を使っていることが明らかにされた。検索エンジンで「ワクチン 危険」のような単語でヒットする約500のブログやフェイスブックやウェブサイトを調べた
- Thomas Ford:ブラックベリーで窒息して死亡した幼児
BBC
Thomas Ford: Toddler 'choked to death on a blackberry'
http://www.bbc.com/news/uk-england-norfolk-34726458
Norfolkの15ヶ月のThomas Fordは、9月27日、父親と姉妹と散歩していて茂みのブラックベリーを食べ、窒息して病院に運ばれ3日後に死亡した
- 菜食主義で死ぬところだった
My vegan diet almost killed me
November 5, 2015
http://www.news.com.au/lifestyle/food/my-vegan-diet-almost-killed-me/story-fneuz8zj-1227596953983
当時23才の学生だったJordan Youngerは1日800カロリーのジュースクレンジングダイエットに挑戦していて寒さと消耗で震え、青ざめた唇と抜け毛とぼろぼろの皮膚と6ヶ月も生理がない状態だった。その間彼女はBlonde Vegan（金髪の菜食主義者）というブログを書いていて、彼女の厳密な菜食主義を嬉々として綴り、インスタグラムに7万人ものフォローワーがいた。
現在25才になったYounger氏は、The Postに「私はダイエットに取り憑かれていた」と認めた。彼女の新しい体験記“Breaking Vegan”（菜食主義を辞める）、どうして彼女が菜食主義を止めたのかが今週出版された。彼女は「私はオルトレキシアの教科書的事例だった」という。オルトレキシアは「健康的な食生活への完璧な固着」で、減量が目的というより健康的とみなされるものしか食べないようになる。
Younger氏が菜食主義になったのは大学最後の学年で、動物保護という倫理的理由ではなく病名のわかわらないお腹の不調を経験したことがきっかけである。「最初はデトックスされている気がしてアドレナリンが増えてお腹の問題が解決したような気がした。その後ナチュラルハイから普通に戻るとお腹の不調は元通りになったが、厳格な菜食主義を続けそれについてブログを書くようになった。やがて菜食主義者としてのアイデンティティが確立したが身体は傷ついていった。ターニングポイントは彼女が友人に生理が来ないと打ち明けたことで、その友人もオルトレキシアを患っていたので魚を食べるよう薦めた。Younger氏はがんばってサーモンを食べたらすぐに生理が来た。より活動的にもなり身体がどんなに傷んでいたか気がついた。
Younger氏はファンに嘘をつくことを拒否して「菜食主義をやめる」とブログに発表した。その時から大騒ぎになった。2分もたたないうちに彼女のサイトはクラッシュしフォローワー1000人が彼女を捨てた。さらに匿名の強固なベジタリアンから動物を殺すことを認めるならあなたも家族も生きる権利はないと脅迫された。Younger氏は「ショックだった」という。「菜食主義者の世界の人の一部はどれだけエリート主義的なのか認識させられた」
心変わりから16ヶ月、ブログのタイトルは“The Balanced Blonde,”（バランスのとれたブロンド）で菜食主義の時と同じくらいのページビューがありインスタグラムのフォローワーは121000と増えた。
