食品安全情報blog過去記事

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  • 若い女性のHPVワクチンと複合性局所疼痛症候群(CRPS)と体位性起立性頻拍症候群(POTS)に因果関係はないと結論した評価への専門家の反応

expert reaction to assessment concluding no causal link between HPV vaccine in young women and complex regional pain syndrome (CRPS) and postural orthostatic tachycardia syndrome (POTS)
November 5, 2015
http://www.sciencemediacentre.org/expert-reaction-to-assessment-concluding-no-causal-link-between-hpv-vaccine-in-young-women-and-complex-regional-pain-syndrome-crps-and-postural-orthostatic-tachycardia-syndrome-pots/
EMAがファーマコビジランスリスク評価委員会(PRAC)がHPVワクチンを接種した若い女性のCRPSとPOTSの科学的エビデンスレビューを完了し、ワクチンとこれらの病状の因果関係を支持する根拠はないと結論した。
EMAのプレスリリース
Review concludes evidence does not support that HPV vaccines cause CRPS or POTS
http://www.ema.europa.eu/docs/en_GB/document_library/Press_release/2015/11/WC500196352.pdf
ワクチン接種後に報告されるCRPSとPOTSの報告はこの年代で予想されるものと一致している
めまい、気絶、衰弱、頭痛、いろいろな痛み、吐き気、疲労など。これらの症状はQOLに著しく影響することもあるがワクチンに関係なくおこる。若い女性では15-19才の100万人あたり最低でも150人が毎年POTSを発症する。そしてCRPSとPOTSの一部の症状は慢性疲労症候群繊維筋痛症と重なる
ケンブリッジ大学上皮生物学教授で研究部長Margaret Stanley教授
これは北欧諸国や米国での大規模な認可後のアクティブサーベイランス研究と一致する。これらの研究は100万人以上をカバーし、HPVワクチンと自己免疫疾患あるいは神経症状頻度の増加はないことを報告している。HPVワクチンの副作用は腕の痛みで、子宮頸がんの副作用は死であることを思い出すのは意味があるだろう。

  • アメリカ人のファストフード摂取とBMIを調べた研究への専門家の反応

expert reaction to study looking at American fast food consumption and BMI
November 5, 2015
http://www.sciencemediacentre.org/expert-reaction-to-study-looking-at-american-fast-food-consumption-and-bmi/
St George病院NHSトラスト主任栄養士Catherine Collins氏
これは食物心理学者Brian Wansinkらの興味深い研究である。いろいろな体重の健康な人に2回過去24時間に食べたものを聞いている。その結果は肥満の人はスリムな人と同じ回数高カロリーの食品を食べていた。そのため著者はテイクアウトや砂糖入り飲料やお菓子を減らすようにという良くあるアドバイスがあまり有効ではないのではないかと考えている。しかしこの研究には食事評価の二つの重要な問題を無視している−報告の正確さと一回に食べる量である。栄養士として私は、体重が増えるほど実際に食べたものより少なく報告することをよく知っている。そして一回の量は大きく異なる。著者らはそれを全て一回と計算している。
肥満というのはカロリーの摂りすぎで、カロリー摂取量は選ぶ食品、食べる頻度、一回の量に影響される。この研究の重要なメッセージは?特定の食品を止めるよりサイズを小さくするほうがいいだろう−標準的飲料をダイエットドリンクに代えるような選択肢が無い場合には。