食品安全情報blog過去記事

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論文

  • 欧州の葉酸政策は多くの神経管欠損予防に失敗している、と専門家が警告

European folic acid policy is failing to prevent many neural tube defects, warn experts
24-Nov-2015
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2015-11/b-efa112015.php
BMJに発表された研究で、欧州の神経管欠損有病率は過去20年間、長く妊娠を計画する女性に葉酸サプリメントを摂るよう薦めてきたにも関わらず、あまり減っていない。
より効果的な対策として主食に葉酸添加を義務づけることを検討すべき。米国など添加義務のある国では効果は確認されている。

  • クロラミン処理水と塩で調理することで有毒物質ができる

Cooking with chloraminated water and salt could create toxic molecules
24-Nov-2015
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2015-11/e-cwc112415.php
研究者がいくつかの新しい分子を同定し、生成を避ける方法を示唆する
Water Researchに発表された香港科学技術大学と中国南京大学の研究。クロラミンとヨウ素添加塩中のヨウ素との反応で次亜ヨウ素酸が生じる。それが有機物と反応していくつかの化合物を作る

  • アルコールの誤用対策で直腸結腸がん(CRC)リスクを下げる:欧州全体での対応要請

Reducing the risk of CRC by tackling alcohol misuse: A call for action across Europe
24-Nov-2015
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2015-11/sh-rtr112415.php
アルコールの誤用及び依存への対応をすることでCRCリスクを下げるのに協力するよう全欧州医療従事者によびかけ
欧州消化器病学連合(UEG)からの呼びかけ
飲酒とCRCの関連は確立しておりCRCの約10例中1例が飲酒に関連すると推定されている。リスクの大きさは飲酒量に依存し1日1-4杯で21%増加、4杯以上で50%増加する。
インフォグラフィクス提供

  • 安全性は最後?

Safety last?
24-Nov-2015
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2015-11/cfb-sl112415.php
Canadian Journal of Agricultural Economicsに発表された新しい論文によると、消費者は食品安全上のリスクについて、その助言が既存の習慣に干渉するものである場合には対応したがらないことを示した。この研究は個人が食品のリスクについて、それが好きな製品の場合とあまり好きでない製品の場合とで同じように反応するかどうかを調べたものである。チョコレートバーのプレーン・ピーナッツ・アーモンドの三つのフレーバーについて116人のヒトで、ピーナッツに関連する毒素についての情報を与えることによる変化を見た。
この研究を行ったGuelph大学のJessica Cao准教授は「消費者は選択的に理解する。警告が自分の信念と違う場合、それは無視される」という