食品安全情報blog過去記事

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CAMAがCTFPHCの高齢者の認知機能不全スクリーニングガイドラインを発表

CTFPHC(カナダ予防医療タスクフォース)
Canadian Medical Association Journal publishes CTFPHC’s Guideline on Screening for Cognitive Impairment in Older Adults
30 November, 2015
http://canadiantaskforce.ca/news/2015-11-30/canadian-medical-association-journal-publishes-ctfphcs-guideline-on-screening-for-cognitive-impairment-in-older-adults/
症状のない成人(65才以上)はスクリーニングしないことを薦める
スクリーニングを支持する研究がない、治療に効果がない、偽陽性率が高い、ことを理由とする
医師が患者の症状に注意する必要はあるものの、症状が無く地域で暮らしている高齢者にはスクリーニングをしないことを強く勧める。2001年からスクリーニングは薦めないとしてきたが再確認された。NICEやUSPSTFも同じである。
特にスクリーニングツールが8-10人中1人から4人に1人を間違って認知機能不全とレッテルを貼り社会心理学的有害影響を与えることが示されている。さらに軽度認知機能障害と正確に診断されたとしても、薬物治療に効果はなく、薬物によらない治療(運動、認知機能トレーニング、リハビリなど)も臨床的に意味のない僅かな利益しかない。
(このような状況で認知機能を改善するだのと称するサプリメントや健康食品が販売されているわけ。)