食品安全情報blog過去記事

はてなダイアリーにあった食品安全情報blogを移行したものです

小麦粉の葉酸強化に失敗したことが「2000人の先天異常につながった」

Behind the Headlines
Failure to fortify flour with folic acid 'led to 2,000 birth defects'
Friday December 18 2015
http://www.nhs.uk/news/2015/12December/Pages/Failure-to-fortify-flour-with-folic-acid-led-to-2000-birth-defects.aspx
「英国の研究者らが小麦粉への葉酸強化を支持−1998年以降重大な先天異常2000人が防げたという」とBBCが報道した。
受胎時と妊娠初期に葉酸を補充することは赤ちゃんの脳やせき髄を作るのに役立つことが知られている。また二分脊椎と呼ばれる先天異常のリスクを減らす。
米国やその他の77か国では1998年に小麦粉に葉酸を添加することが義務づけられた。英国はそうしないことを選び、そのかわり女性にサプリメントを摂るよう助言することにした。研究者らは英国の過去15から20年の医療記録を調査し、葉酸強化の影響を推定した。結果は1998年以降二分脊椎で生まれる赤ちゃんの数は21%少なかっただろうというもので約2000人である。
現在の英国の勧めは妊娠している女性や妊娠を考えている女性に0.4mgの葉酸サプリメントを妊娠12週目まで摂るように、というものである。
この信頼できる情報になる研究は政策変更のためのエビデンスをさらに加える。ここ数ヶ月、FSA、SACN、イングランド医務部長、デイムSally Davies、全てが政策を変えるよう呼びかけている。