食品安全情報blog過去記事

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更新された強調表示ガイダンスは「消費者と申請者に利益があるだろう」

Updated claims guidance ‘will benefit consumers and applicants’
18 January 2016
http://www.efsa.europa.eu/en/press/news/160118
EFSAは食品の健康強調表示に認可申請する才の助言を更新した。広範な健康強調表示に関わる一般的科学的ガイダンスの改訂の他に免疫系と消化管に関連する強調表示についての特別なガイダンスも更新した。
新しい文書では評価の各ステップ毎の詳細な説明や根拠の立証に必要な研究の種類や数や質などについての例を含む。
EFSAのNDAパネルは過去数年の一般機能についての3000近く、その他についての250以上の申請を評価してきた経験からガイダンスを改訂した。これらの文書はパブリックコメント募集を経て最終化された。

  • 一般科学ガイダンス

General scientific guidance for stakeholders on health claim applications
EFSA Journal 2016;14(1):4367 [38 pp.].
http://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/4367

  • 免疫系と消化管と病原性微生物防御に関する健康強調表示に必要な科学についてのガイダンス

Guidance on the scientific requirements for health claims related to the immune system, the gastrointestinal tract and defence against pathogenic microorganisms
EFSA Journal 2016;14(1):4369 [23 pp.].
http://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/4369
免疫系に関しては、必須栄養素が免疫系維持に必要、ということと、必須栄養素ではない成分については明確に区別する。T細胞の数や特定のタンパク質といったマーカーの変動は、それだけでは根拠とはならない。
お腹の調子に関しては個人の訴える症状や排便習慣の変化などは支持要因ではあるが単独では立証の根拠とならない。これまでお腹の調子についての申請が全て却下されたのは測定された項目の妥当性評価がなされていないため。

(日本のトクホのフラクオリゴ糖がEFSAで根拠なしとされた例。明治の。
スクロース由来短鎖フラクオリゴ糖と通常の排便の維持:健康強調表示評価
Short-chain fructooligosaccharides from sucrose and maintenance of normal defecation: evaluation of a health claim pursuant to Article 13(5) of Regulation (EC) No 1924/2006
EFSA Journal 2016;14(1):4366 [14 pp.]. 8 January 2016
http://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/4366
トクホは通用しないというのは申請する前からわかると思うのだが何故か次々と日本のトクホは認められないという実例を増やし、欧州の人の日本への信頼性を下げることに貢献してくれている)