食品安全情報blog過去記事

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論文

  • 栄養補充が患者の死亡率の低さに関連、新しい研究が示す

A nutrition supplement is associated with lower death rate in patients, new study shows
18-Jan-2016
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2016-01/a-ans011516.php
65才以上の栄養不良の成人に、特別な経口栄養補充が再入院と死亡率に与える影響を研究
Abbott が支援したClinical Nutritionに発表された研究。65才以上の栄養不良で心臓や肺の疾患で入院した652人に、タンパク質20gとβ-ヒドロキシ β-メチル酪酸ビタミンDからなる特別な栄養サプリメントあるいはプラセボを与え、退院後90日の再入院や死亡率を検討した。栄養サプリメント群は死亡率が50%低く再入院も少なかった。米国。
(米国の高齢者がタンパク質不足で筋量が少ないなんて言ったら日本の高齢者はもっと足りないのでは?)

  • 双子研究は大麻が10代のIQを下げるという根拠はないことを発見

Scienceニュース
Twins study finds no evidence that marijuana lowers IQ in teens
By Emily UnderwoodJan. 18, 2016
http://www.sciencemag.org/news/2016/01/twins-study-finds-no-evidence-marijuana-lowers-iq-teens
アメリカ人の約半分は一生の間のどこかで大麻を使用し、多くは十代から始める。一部の研究では発達中の脳に害があることを示唆するが実際のリスクについては議論が多い。この種の研究としては初めて、双子で片方が10年以上大麻を使っていない場合と比べて、大麻の使用とIQの低下に意味のある関連は見られなかった。ただしこの研究では大麻の使用が、特に重度あるいは慢性の場合、十代に安全かどうかは証明できない。この研究では大麻の使用頻度は定量していない。

  • 鍼はホットフラッシュには「役立たない」

Acupuncture 'no help' for hot flushes
January 19, 2016
http://www.news.com.au/national/breaking-news/acupuncture-no-help-for-hot-flushes/news-story/67929160767cc93ea3a01b61dacf3e7e
メルボルン大学の327人の40才以上で1日最低7回のホットフラッシュがあるオーストラリア人女性での研究。偽鍼(先の鈍い針をつかって皮膚に影響しない)と鍼(ツボに針を刺す)とは8週間の治療で、どちらもホットフラッシュの回数と重さを40%改善し6ヶ月後も持続した。主著者のCarolyn Ee博士はどちらの群もプラセボ効果、あるいは通院で症状について語ることに効果があって改善したと言う。さらにホットフラッシュは時間とともに自然に改善する。「これは大規模でしっかりした研究で、我々は針を刺すことに追加の利益はないことを確信している」Annals of Internal Medicineに発表。