食品安全情報blog過去記事

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  • 何故どんな食品も、たとえケールでも、「ヘルシー」ではないのか

Why no food, not even kale, is 'healthy'
January 21, 2016 Michael Ruhlman
http://www.smh.com.au/lifestyle/diet-and-fitness/why-no-food-not-even-kale-is-healthy-20160120-gmajzi.html
最近私はスーパーでファットフリーハーフアンドハーフシリアルを買おうとしている女性をみかけ、「どうして無脂肪ハーフアンドハーフを買うのか聞いてもいいか」と尋ねた。ハーフアンドハーフは脂肪含量について定義されていて、ミルクより多いがクリームより少ない約10%である。「無脂肪だから?」彼女は頷いた。「脂肪の代わりに何が使われているかわかる?」と私は尋ね、「え〜と。」といって箱を取り上げ成分表示を読んで「コーンシロップ」と言って私をにらみつけその他の買い物と一緒にレジに進んでいった。この女性は疑問に思うことなく脂肪は避けるべきだという一般的な思いこみを受け入れていた。
(以下一部のみ)
我々は皆医師や栄養士や雑誌や新聞からヘルシーな食品を食べるよう薦められている。そしてケールサラダはヘルシーでビッグマックはヘルシーでないのは当たり前だと思っている。でも私はケールサラダは「ヘルシー」ではないと言いたい。そして我々は皆混乱している。ケールサラダはヘルシーなのではなく栄養がある。それは美味しくてケールそのものは健康な作物だったとしても、もしあなたがケールしか食べないならあなたは病気になる。我々の食品がヘルシーなのではない。食品には栄養があって、健康なのは私達である。
昨年3月FDAがナッツバーのメーカーKindに、包装に「ヘルシー」という単語を使うのは違法であると警告し、KindはFDAに「ヘルシー」の定義を再評価するよう申請した。
食品に関する無限の柔軟性のある言葉のため、消費者が混乱するのは無理もない。

Alberta to raise fentanyl crisis at health ministers meeting in B.C.
January 20, 2016
http://calgaryherald.com/news/local-news/alberta-to-raise-fentanyl-crisis-at-health-ministers-meeting-in-b-c
アルバータの保健大臣Sarah Hoffmanはフェンタニル危機による死亡を予防するため連邦大臣と話して全国的な対策を求めたい

  • 新しい「ミラクルフード」到着;古いのはどうなった?

ACSH
New ‘Miracle Foods’ Arrive; But What About the Old Ones?
Posted on January 20, 2016 by Ana-Marija Dolaskie
http://acsh.org/2016/01/past-superfoods-where-are-they-now/
近くの小売店で「スーパーフード」という単語を見たことがあるだろう。Dr. Ozの番組などでは栄養に関する流行が科学を装って流されている。その価値を証明する根拠はないがスーパーフードは何らかの栄養がたっぷり含まれると宣伝される。新しい流行が現れると宣伝者は毎日の食生活にとりいれることでいろいろな病気が予防できると宣伝する。最近ワシントンポストが今年の流行食品予想を掲載した。食品に関する熱狂は17世紀からあるが、今はかつてより移り変わりが早い。ブルーベリーとアサイーベリーが交代しオート麦とキノアが交換されている。古いスーパーフードはどうなったのだろ?いくつか見てみよう
1.ケール、ほうれん草、スイスチャード:1998年はほうれん草がスーパーフードで、ケールはその現代バージョンである。しかし葉物野菜の世界は競争が激しい。今はスイスチャードである。
2.緑茶と抹茶 緑茶は数年前にブームになった、しかし最近活動家達が内分泌撹乱物質だと攻撃している。オーガニック業界では抹茶がブームで緑茶より強力だと宣伝されている。
3.種子:亜麻や麻、今やチア
4.大豆やアーモンドやカシューナッツのミルク:乳製品が食べられない人にとって豆乳は良い代用品だった。その後ココナツミルクが流行しそれからアーモンドミルクやカシューナッツミルクが流行した。ただしナッツのミルクにはタンパク質はほとんど含まれず、牛乳の良い代用品にはならない
5.カカオパウダー:チョコレートやドリンク
数年前ダークチョコレートは大人気だった。今はカカオパウダーに代わった。
全てをリストアップするのは不可能だが、何かがまたレスベラトロールのように宣伝されるだろう。赤ワインはかつてはミラクルフードの固定メンバーだったが今はイヤなものリストに入っている。そして今は1980年代のミラクルフードであるオート麦のふすまやオオバコが流行らしい。

  • 「科学的」捕鯨にはより監視が必要−専門家の反応

SMC NZ
‘Scientific’ whaling needs better scrutiny – Expert reaction
January 21st, 2016.
http://www.sciencemediacentre.co.nz/2016/01/21/scientific-whaling-needs-better-scrutiny-expert-reaction/
国際捕鯨委員会と科学者は日本の科学的捕鯨計画の科学の欠如に不満で、新しいレビューシステムを求めている。
今週のNatureのコレスポンデンスに、ニュージーランド人を含むIWC科学委員会の代表者らがこの「科学」に疑問を提示している。
SMCは以下の専門家のコメントを集めた
オタゴ大学動物学部Liz Slooten教授
科学的捕鯨は科学的ではない
オークランド大学沿岸海洋科学合同大学院Rochelle Constantine博士
この記事はIWC委員会の多くのメンバーが如何に日本の態度にフラストレーションを感じているかを示すものだ
Wellingtonビクトリア大学法学部上級講師Joanna Mossop
科学者のフラストレーションは理解できるが捕鯨の決定は政治的決断で解決は外交によるだろう

捕鯨の許可:日本の捕鯨は非科学的
Whaling permits: Japan's whaling is unscientific
Andrew S. Brierley & Phillip J. Clapham
Nature 529, 283 (21 January 2016)
http://www.nature.com/nature/journal/v529/n7586/full/529283a.html
(何故わざわざ嫌がっている国の近くまで行って外交問題にしてまで捕鯨をするのかわからない。)

オーストラリア多発性硬化症研究協会
Autologous Haematopoietic Stem Cell Transplant (AHSCT) for MS
http://www.msra.org.au/autologous-haematopoietic-stem-cell-transplant-ahsct-ms
これまでオーストラリアでは認可されたMS治療に反応しない進行性のMSの40人以下に対してAHSCTが用いられた。世界的には数百人がこの方法で治療されたことが報告されている。結果は多様で、いまだ実験的治療法のままである。またリスクの高い治療法である。このためオーストラリアではケースバイケースでのみこの治療を行うかどうか検討している。
(公式な手続きを経ない高価な治療が行われているために情報提供し警戒を呼びかけている)