食品安全情報blog過去記事

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FDAは未殺菌乳チーズの基準を見直す

FDA Is Taking a New Look at Criteria for Raw Milk Cheese
February 8, 2016
http://www.fda.gov/Food/NewsEvents/ConstituentUpdates/ucm482438.htm
最近チーズ業者がFDAが当てはめる安全基準が未殺菌乳チーズの生産を制限することになるという懸念を表明している。それに対応して、我々はまず未殺菌乳を使って安全で風味豊かな多様な質の高いチーズを生産している職人的チーズ生産業者に敬意を表する。我々は一部のチーズ業者の懸念はこの問題についての科学的対話への参加の意思表明と理解する。
FDAの役割りは科学に基づいた、予防を基本とした消費者の安全性と信頼確保である。未殺菌チーズの検査には病原性ではない大腸菌の存在を糞便汚染の指標として使っている。問題とされているのはこの検査結果を基準に含めるかどうかである。FDAがチーズの病原性でない大腸菌を検査しているのは一定量以上の細菌が存在することは加工工場での不衛生さの指標になるからである。我々の調査では多くの国産及び輸入未殺菌チーズは基準を満たしている。FDAは2011食品安全近代化法(FSMA)の枠組みで基準を見直している。9月に最終化された人用食品の予防管理規則では食品製造業者は自社製品のハザードを同定しそれらのハザードを最小化するあるいは予防するための管理を行うことを要求している。FSMA予防管理規則が最終化されるのを見越して予防的衛生管理のための病原性ではない大腸菌の役割について再度見直す
(一部抜粋。新しい安全性の考え方に一部の「伝統」業者がついていけない、というのは良くある話。伝統を尊重しつつより良いものを、と考えられるといいのだが、「なにひとつ変えない」とか言い出すとこじれる。でもなんだかんだ言いつつそうやって苦闘しながら前進する世界のなかで、国産神話の夢の中で微睡む日本は異様に見える。)