食品安全情報blog過去記事

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論文

  • 高齢者の医薬品服用遵守に与える薬草使用の影響

Influence of the use of medicinal plants in medication adherence in elderly people
R. R. Martins et al., International Journal of Clinical Practice
http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/ijcp.12773/abstract?campaign=wolearlyview
ブラジルでの高齢者の横断的家庭調査。240人の高齢者を自宅でインタビュー。ハーブ医薬品を使用することは医薬品の服用遵守率の低さと関連がある

  • 傷害による死亡と米国と他の高所得国の寿命の差

Injury deaths and life-expectancy gap between US and other high-income countries
9-Feb-2016
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2016-02/tjnj-ida020416.php
JAMAに発表された国立健康統計センターのAndrew Fenelon博士らの研究で、2012年の米国と、比較できる12ヶ国の寿命の差に、傷害による死亡がどのくらい寄与しているのかを推定した。交通事故、拳銃関連傷害、薬物中毒の3つが年に10万人以上の死亡原因となっている。男性ではこれらが寿命の差の48%、女性では19%になる。

  • 加工食品に発見された細菌分子がより健康的な食事の鍵となる可能性

Bacterial molecules discovered in processed foods could unlock key to healthier diets
9-Feb-2016
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2016-02/uol-bmd020916.php
食品の加工工程で増殖するある種の細菌が放出する「病原性関連分子パターン'pathogen-associated molecular patterns' (PAMPs)」として知られる汚染分子が冠動脈疾患や2型糖尿病リスクを増やす可能性がある。Nutrition, Metabolism and Cardiovascular Diseasesに発表されたLeicester大学のClett Erridge博士らの研究。ボランティアに1週間PAMの低い食事をさせると白血球数が11%、LDLが18%低下した。同時に体重も減った。PAMの多い食事にすると良い効果は逆転した。
(加工食品が悪い原因が製造工程での菌の増殖ではないかという説。体重が変わってしまうと結果の信頼性があやしくなる)

Research shows weight loss and improved cholesterol levels with walnut-rich diet
9-Feb-2016
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2016-02/es-rsw020816.php
Journal of the American Heart Associationに発表されたNIHとカリフォルニアクルミ協会が資金提供したカリフォルニア大学のCheryl Rock博士らの研究。245人の肥満または過体重の22-72才の女性で1年間減量のための行動介入を行った。低脂肪高炭水化物食、高脂肪低炭水化物食、クルミの多い(1日1.5オンス)高脂肪低炭水化物食の3群に割り付けた。最初の6ヶ月で全ての群で最初の体重から8%の減。クルミ群が脂質レベルが最も良かった。体重が減った人はカロリーを減らした人だった。
(典型的な業界の宣伝用プレスリリース。減量はカロリー制限のためだと書いてあるのにタイトルで誤解を誘う。)