食品安全情報blog過去記事

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その他

  • タルクパウダーとがん−話題に

SMC NZ
Talcum powder cancer case – In the News
February 26th, 2016.
http://www.sciencemediacentre.co.nz/2016/02/26/talcum-powder-cancer-case-in-the-news/
米国の裁判所がヘルスケア製品企業Johnson & Johnsonに、卵巣がんで死亡した女性の家族に1億800万NZドルを払うように判断した
アラバマの女性Jackie Foxは女性の衛生のためにタルクパウダーをずっと使っていた。2013年に卵巣がんになり10月に62才で死亡した。ミズーリ州セントルイスでの今週の裁判でJohnson & Johnsonが、卵巣がんを含むタルクパウダーを使うことのリスクの可能性について顧客に明らかにしなかった責任があると判断された。
Cancer Research UKによるとタルクパウダーの使用と卵巣がんの関連についての根拠はあまり強くない。いくつかの研究で性器にタルクを使っていた女性の卵巣がんリスクの弱い増加が観察されているが根拠は明確ではない。
オークランド大学のがん専門家Andrew Shelling教授はNewshubでタルクパウダーを使っている人は心配する必要はないと言っている。「タルクパウダーは数年ごとに話題になっては消えている。根拠はとても弱くほとんど科学者の精査に耐えられない。米国の裁判所で採用されたのは驚きである」。
Johnson & JohnsonのCarol Goodrich広報担当はReutersに対して「私達は消費者の健康と安全以上に大事にしているものはなく、裁判の結果にがっかりしている。我々は原告家族には同情しているが化粧品のタルクの安全性については何十年もの科学的根拠により支持されていて固く信じている。」と述べた。
この事例はニュージーランドで広く報道された
(ニュースへのリンク)
SMC UKが以下の専門家コメントを集めている
http://d.hatena.ne.jp/uneyama/20160225#p7

  • 大きな判決はタルク−がん裁判でより多くの原告が勝つことを保証しない

Big verdict doesn't assure more wins for plaintiffs in talc-cancer cases
Fri Feb 26, 2016
http://uk.reuters.com/article/us-johnson-johnson-talc-cancer-idUKKCN0VZ05L
今週のJohnson & Johnsonへの7200万ドルの判決は世界中のニュースの見出しとなりソーシャルメディアで話題になり弁護士が原告を捜している。しかし注目された判決が将来原告が企業からお金を取れる保証にはならない。約1200件の同様の裁判が保留中だがそれぞれ状況は違う。2013年の同様の連邦裁判所でのタルク裁判ではJohnson & Johnsonの怠慢を認めたものの損害賠償は認めなかった。原告が死亡しているか緩解しているかの違いや州の裁判所と連邦の裁判所では根拠の認定規則に違いがある。
タルク訴訟は2009年に始まっていてFoxの事例は人々の関心を集めている。
Johnson & Johnsonにとってはタルクの事例はたくさんの製品についての数万の訴訟のうちの比較的小規模のものである。

  • 卵巣がんの専門家がタルクパウダーによるリスクは「極めて低い」という

CTVニュース
Ovarian cancer expert says risk from talcum powder 'very low'
Thursday, February 25, 2016
http://www.ctvnews.ca/health/ovarian-cancer-expert-says-risk-from-talcum-powder-very-low-1.2792236
米国での裁判所の決定がタルクパウダーの安全性に疑問を提示している。しかし少なくとも卵巣がんの専門家一人(Women's College Research Institute のSteven Narod博士)は実際のリスクは極めて低いという。
カナダで80才まで生きる女性では、約1000人中10人が卵巣がんになると予想される。それがタルク常用者だと少し上がって1000人中12人になる。一方BRCA1遺伝子の影響では1000人中400人になる。
カナダがん学会は性器周辺へのタルクの使用と卵巣がんリスクについての研究結果は「矛盾」していてある研究ではリスクが増加しある研究ではそうではない。過去にある種のタルクはアスベストが混入していた可能性がある。1970年代の規制の変更により現在カナダで販売されているタルクパウダーにはアスベストは含まれない。多くはコーンスターチであり卵巣がんとは関係がない
コーンスターチって微生物が繁殖しそうでイヤなんだが化粧用に使っているヒトが結構いるようだ)

  • 米国がん学会のタルクとがんの解説

Talcum Powder and Cancer
http://www.cancer.org/cancer/cancercauses/othercarcinogens/athome/talcum-powder-and-cancer

  • 原始人ダイエットはあなたを太らせる?何故この議論の多い研究が頑固な支持者を怒らせるのか

Will the Paleo diet make you fat? Why this controversial study is angering diehard supporters
February 25, 2016  By Carmen Chai
http://globalnews.ca/news/2540133/will-the-paleo-diet-make-you-fat-why-this-controversial-study-is-angering-diehard-supporters/
オーストラリアの研究者らが原始人ダイエットは「危険」で体重を増やすと警告した研究が議論を沸騰させている。Sof Andrikopoulos博士が炭水化物をゼロにして脂肪をたくさん食べる食事はマウスの体重を減らしたりしなかったという。しかし原始人ダイエットの支持者はこの研究の妥当性に疑問を投げかけ、マウスの実験でヒトではないこと、カロリーの81%が脂肪由来というのは原始人ダイエットではないなどを指摘している。
http://d.hatena.ne.jp/uneyama/20160219#p4。パレオというより日本での糖質制限を巡る議論のような感じなのだろう。)