食品安全情報blog過去記事

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その他

コンシューマーラボ
Product Review: Echinacea Supplements
2/28/16
https://www.consumerlab.com/reviews/echinacea_review/echinacea/
1製品は鉛汚染、2製品は表示されている量を含まない。1製品は表示すらしていない規則違反である。

  • 世界生物多様性報告書は授粉媒介者が脅かされていると警告

Natureニュース
Global biodiversity report warns pollinators are under threat
Natasha Gilbert 26 February 2016
http://www.nature.com/news/global-biodiversity-report-warns-pollinators-are-under-threat-1.19456
2012年にIPCCを倣って作られた「生物多様性と生態系サービスについての政府間科学政策プラットフォームIntergovernmental Science-Policy Platform on Biodiversity and Ecosystem Services (IPBES)」が最初の報告書を発表した。このレビューでは授粉媒介昆虫や動物の減少が世界の作物生産を脅かしていると警告する。IPBESの副議長で環境科学者のRobert Watsonはこの報告がIPCCの報告書のように影響を与えることを確信しているという。しかしSussex大学のミツバチ研究者Dave Goulsonはこの文書の結果として現実的な対応がとられるかどうかは疑問だという。我々は第6次世界的大量絶滅の最中にあって、生物多様性については何千時間も使って文書を作成してきた。しかしこの生態系の大災害をおこしている基本的問題について何の対応もしていない。
この報告では授粉媒介者が気候変動や病気や殺虫剤の使用などの要因で減っていると評価している。さらに減ると授粉媒介者に依存した作物のリスクとなると警告する。野生のハチに対して農薬が「有害」であるのはますます明確になり、使用量を減らし賢く使う必要がある、とReading大学のSimon Pottsはいう。
IPBESの報告書のメンバー選定の透明性についての批判もある。
IPBES
我々の食糧供給に必須の授粉媒介者が脅かされている
Pollinators Vital to Our Food Supply Under Threat
26 February, 2016
http://www.ipbes.net/article/pollinators-vital-our-food-supply-under-threat
(ドリフトを減らすならGMによるBt植物は優秀なんだけど)

  • 育てる自然

Scienceの特集
Nature from nurture
Dennis Normile
Science 26 Feb 2016:
Vol. 351, Issue 6276, pp. 908-910
世界中の科学者が自然に還るために農業を促進することが生物多様性にとって有益なのか害なのかについて長い間議論してきた。日本での最近の研究は小規模の伝統的な田んぼの耕作放棄は、田んぼの周辺で育つ半自然の雑草や草やそれらに依存している昆虫の生物多様性を減らすことを発見している。
里山は人が作ったもの。自然ではないけれど多様性はある。で、何を守るべきなの?)

  • 郷愁の味シリアルは次の章を探る

Cereal, a Taste of Nostalgia, Looks for Its Next Chapter
By KIM SEVERSONFEB. 22, 2016
http://www.nytimes.com/2016/02/24/dining/breakfast-cereal.html?source=acsh.org&_r=0
アメリカのベビーブーマーが子どもの頃に大好きだったシリアルは1990年代後半からゆっくりと売り上げが減っている。
(多様化したからのようだが)
シリアルの簡単な歴史
A Short History of Cereal
http://www.nytimes.com/interactive/2016/02/22/dining/history-of-cereal.html
アメリカが発明した朝食シリアルは消化を助けるものとして始まり、宗教的な意味を獲得し、砂糖の多いスナックになり、現在は健康食品と甘い嗜好品の間になっている。その歴史は単なる朝食の食卓ではなく世界の変化を反映している。
発明は1863年、ニューヨーク西部で療養所を営んでいた宗教保守の菜食主義者James Caleb Jacksonが原型をつくり外科医のJohn Harvey Kelloggが改訂、彼の患者だったC.¬W. Postが最初の量販品Grape-Nutsを作った。
1900年代にKelloggと弟Will Keith Kelloggがコーンフレークの作り方を開発。砂糖を加えたりマス・マーケティングを行ったりした。1910年にはQuaker Oats社がパフドライスやパフド小麦を食品科学の革命として宣伝。第二次世界大戦後のベビーブーム時代にはシリアルの消費が増え砂糖が売りだった。1990年代オーガニック宣伝されるようになり2000年代より「高潔な」シリアルとしての宣伝合戦。ナチュラルとか人工成分は含まないとかGMフリーとか、ついには「全粒穀物」とすら宣伝するようになった。

  • 消費者調査は食品安全の定義が変わりつつあることを示す

Consumer survey shows changing definition of food safety
By News Desk | February 4, 2016
http://www.foodsafetynews.com/2016/02/123246/#.VtOIN5YVhaR
全国5000人の消費者を対象にしたDeloitte コンサルティング社による2015年食品の価値に影響する要素についての調査によると消費者の食品安全に関する態度は変わりつつある。
消費者は食品のサプライチェーン全体についての説明責任と透明性を求めている。しかし消費者の食品安全の期待についてはますます責任を負うのは小売店である。食品の安全性管理に小売店が大きな役割を果たすとみなす消費者は2009年には25%だったのが2014年には42%になった。
食品の安全性については62%は食品に「有害なものが含まれない」ことを期待すると答えたが、51%は明確で正確な表示、47%は成分や産地についての明確な情報、42%は「人工」のものが少なく加工が少ない、41%は栄養成分を知りたいと答えた。

  • 大学が「ハイリスク」セックスにつながる可能性があるとしてエネルギードリンクを禁止

College bans energy drinks because they can lead to ‘high-risk’ sex
Jordan Freiman / February 28, 2016
http://www.deathandtaxesmag.com/282548/college-bans-energy-drinks-high-risk-sex/
バーモントのMiddleburyカレッジの地域評議会がキャンパスでのエネルギードリンクの禁止を認めた。エネルギードリンクを摂取することが「問題行動」につながることを恐れて。

  • オーストラリアの冬のフェスティバルで錠剤検査の計画

The pill testing plan for Australia's winter festivals
Sun 28 Feb 2016,
http://www.abc.net.au/triplej/programs/hack/pill-testing/7206100
オーストラリア薬物法改正財団Australian Drug Law Reform FoundationのAlex Wodak博士が10万ドルを提供してミュージックフェスティバルでのハイテク錠剤検査ブースを計画。NSW政府は「全く馬鹿げた提案だ」という。「薬物は使用しないのが安全」。警察はミュージックフェスティバル会場では麻薬犬で薬物を検出する対策を行う。