食品安全情報blog過去記事

はてなダイアリーにあった食品安全情報blogを移行したものです

論文

  • 不安のある人々は基本的に異なる認識を示す

People with anxiety show fundamental differences in perception
3-Mar-2016
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2016-03/cp-pwa022516.php
Current Biologyに3月3日発表された研究によると、不安のある人は世界を違うふうに見ている。彼らは単純に「安全側を」選んでいるわけではない。
お金を得る、失う、関係ない、の3つに関連する異なる音を聞き分ける訓練をする。その後15の音のどれかを聞いてもらい、先の訓練で聞いたかどうかを尋ねる。当てるとお金がもらえる。ベストな戦略は間違えないことだが、不安な人は健康な人に比べて新しい音を聞いたことがあると判断する傾向があった。不安な人は過剰な一般化と呼ばれる行動上の現象を示す。fMRIでも脳の応答に違いがあった。

Improved lifestyle led to decreased cholesterol and less cardiac death
3-Mar-2016
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2016-03/uu-ill030116.php
European Heart Journalに発表された研究によるとスウェーデン北部では過去20年でコレステロール濃度が低下した。心血管系疾患は医薬品だけで減少の1/3を占めるがライフスタイルの改善も大きく寄与する。1994年から2014年の間に集団の平均血中コレステロール濃度が6.2から 5.5 mmol/Lに下がった。特に高齢者で、心血管系疾患リスクの高い集団で減少が大きい。スタチンの寄与が大きい。
(と言いつつタイトルはライフスタイル)

  • コーヒーと健康円卓会議は消費者がしばしば古い助言を受けていると結論

Roundtable on coffee and health concludes consumers often receive out-of-date advice
3-Mar-2016
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2016-03/k-roc022916.php
コーヒー科学情報研究所Institute for Scientific Information on Coffee (ISIC)が行った欧州の消費者調査によると、消費者はコーヒーの健康影響については、一部は最新の科学には基づかない助言のために、混乱している。
・多くの消費者はコーヒーが健康によい可能性については知らず49%は健康問題をおこすと信じている
・コーヒーと健康についての古い情報はインターネットとメディアからだけでなく医療従事者からも得ている。56%はコーヒーが心疾患リスクを増やすという話をネットや雑誌などで見たことがあると回答しているが医師や看護師や栄養士から聞いたという人も16%いる。
・消費者はしばしばコーヒーとカフェインを区別していない

  • 毎日のコーヒー摂取量の多さが多発性硬化症リスクを下げるかもしれない

High daily coffee consumption may lower MS risk
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2016-03/b-hdc030116.php
1日に900mL以上あるいは6杯程度のコーヒーを飲むことが多発性硬化症リスクを減らすかもしれない。スウェーデンと米国の二つの症例−対照研究のデータを解析したもの。Journal of Neurology Neurosurgery & Psychiatryに発表
(毎日6杯以上飲むヒトってそんなに多くはないと思うのだが)

  • 精神病患者の大麻使用は50%高い入院リスクに関連する

Cannabis use in psychotic patients linked to 50 percent higher hospital admission risk
3-Mar-2016
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2016-03/b-cui030116.php
そして向精神薬治療の失敗に寄与しているかもしれない
欧州での2006-2013年の2026人の匿名化した精神病患者の医療記録を使用した研究。BMJ Openに発表。

  • ピーナッツ、ピーナッツバターが肥満予防の鍵かもしれない

Peanuts, peanut butter may hold key to preventing obesity
3-Mar-2016
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2016-03/uoh-ppb030316.php
過体重や肥満リスクの高いヒスパニックの中学生にピーナッツスナックを含む栄養介入を12週間するとBMIが減った。Journal of Applied Research on Childrenに発表されたヒューストン大学の研究。高カロリーのスナックの代わりにピーナッツを、と結論。
(?)

  • 科学者はまだ実験用マウスの年齢と性別を記録しない

Scientists still fail to record age and sex of lab mice
Richard Van Noorden 03 March 2016
http://www.nature.com/news/scientists-still-fail-to-record-age-and-sex-of-lab-mice-1.19500
テキストマイニング解析で、2010年にガイドラインが導入されたにもかかわらず研究が優良規範に従っていないことを発見
2014年という最近でも使った動物の性と年齢を両方記載した論文はたった約50%だった。
1994年から2014年の間に発表された15000以上のオープンアクセス論文のテキストを探した解析。さらに分野による好みも明らかになった。心血管系研究は雄マウスを、感染症研究は雌マウスを好む。