食品安全情報blog過去記事

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その他

  • メコンの大干ばつは食糧安全保障を損なう

scienceInsider
Mekong megadrought erodes food security
By Christina Larson Apr. 6, 2016
http://www.sciencemag.org/news/2016/04/mekong-mega-drought-erodes-food-security#
ベトナムでのこれまで記録のあるなかでは最悪の干ばつは食糧安全保障危機の恐怖をかきたてている。来週政府と研究者がハノイで会合をひらき水不足と気候変動への対策を話し合う。今年の干ばつのひどさはメコンデルタの農業生産に相当な影響を与えるだろう、とワシントンのStimsonセンター東南アジア副部長Brian Eylerはいう。
最近の国連報告によると中央及び南ベトナムの約100万人が3月中旬時点で新鮮な飲料水へのアクセスを欠く。そして主要作物であるコメが危険に晒されている。メコンデルタに侵入した塩水がこれまで少なくとも159000ヘクタールの稲を破壊しさらに50万ヘクタールが夏のモンスーンの前にリスクに晒されている。
メコン川は東南アジア最長の河川でこの地域の生命線である。チベット平原から始まって中国雲南省ミャンマーラオス、タイ、カンボジアベトナムを流れて南シナ海に注ぐ。先月の国連報告によるとメコン川下流の水量は記録が始まった100年近くの間で最低である。通常乾期には水量が減り海水が侵入するが昨年は雨が異常に少なく海水の侵入が2ヶ月早く始まり地下水と田んぼを内陸90kmまで汚染した。この地域のコメの生産者は通常最低年に二回収穫するが現在は田は乾燥しひびが入っている。
原因としてエルニーニョ、気候変動、そして上流の中国のダムが寄与していると言われている。

  • メタルヘルス:アプリがある

Natureニュース特集
Mental health: There’s an app for that
Emily Anthes 06 April 2016
http://www.nature.com/news/mental-health-there-s-an-app-for-that-1.19694
スマートホンアプリが依存から統合失調症にまで役にたつと主張するが、ほとんどはしっかり調べられていない
Apple App Storeで'鬱depression'と入力すると100以上のリストが出てくる。診断や気分の追跡や睡眠術で治す、脳の配線を変える等である。鬱だけではない。不安や統合失調症PTSD摂食障害、依存などのアプリもある。この拡大する業界には重要な需要を満たす可能性もある。しかし技術の拡大は科学をはるかに超えている。しっかりデザインされたメンタルヘルスアプリは患者に役にたつ可能性があるという幾分かの根拠はあるがほとんどは研究されていない。それらは効果があるかもしれないしないかもしれない、あるいは害があるかもしれない。
(以下長い記事。メンタルヘルス特集の一部。)

  • 麻薬取り締まり局は大麻の分類を変えるかどうかまもなく決定する

The DEA Will Soon Decide Whether it Will Reschedule Marijuana
by Tom Huddleston, Jr. April 6, 2016,
http://fortune.com/2016/04/06/dea-decision-marijuana-reschedule/
現在政府は大麻をヘロインやLSDと同じカテゴリーに分類している。
今週DEAは立法者へのメモで2016年の前半に大麻の分類を変更するかどうかを決めると発表した。大麻は現在はSchedule(表) 1 薬物で、「最も危険な薬物」で「医療用に認められた使用方法はなく濫用の可能性が高い」。同じ分類にはヘロインやLSDがある。
大麻の合法化を主張する人たちは長い間ヘロインより安全だとして分類変更を要求してきた。
コカインはSchedule 2、ケタミンはSchedule 3で、分類ランクが下がると研究しやすくなる。同時に現在急速に拡大している大麻産業の売り上げも伸びるだろう。今年の売り上げは67億ドル、2020年までには220億ドルと推定されている。

  • 結局のところ全脂肪乳製品のほうが良いのか?

Are full-fat dairy foods better for you after all?
April 6, 2016,
http://www.cbsnews.com/news/full-fat-dairy-foods-diabetes-obesity-risk/
最近の二つの研究が、低脂肪や無脂肪ではなく全脂肪乳製品を食べることが糖尿病や肥満のリスクを減らすのに役立つかもしれないことを示唆した。しかしCBSニュースで専門家はまだ研究は初期であるという。
米国食事ガイドラインでは飽和脂肪の摂取量は1日のカロリーの10%以下にするよう助言している。例えば全脂肪乳1カップを含むラテは飽和脂肪4.6gで一日の総量の約1/4である。

  • カナダ食事ガイドがあなたを殺す:「肥満の流行は…実際に食事ガイドラインから始まる」

The Canada Food Guide is killing you: ‘The obesity epidemic… really began with our dietary guidelines’
Cheryl Chan, Postmedia News | April 4, 2016
http://news.nationalpost.com/news/canada/the-canada-food-guide-is-killing-you-the-obesity-epidemic-really-began-with-our-dietary-guidelines?source=acsh.org
過去30年間、我々は野菜や果物を増やして脂肪や乳製品を減らすよう薦められてきた。穀物や魚を増やし赤肉や卵やバターを減らした。砂糖やソフトドリンクも減らした。なのに肥満は流行している。何故?
ある米国の科学ジャーナリストでThe Big Fat Surpriseの著者Nina Teicholzは、それは食事ガイドが間違っているからだという。脂肪を減らして炭水化物を増やしたせいだと。
(ここしばらく炭水化物悪者説優位)