Science22 Apr 2016号はマラリア特集
Science
薬物耐性がメコン地域のマラリア根絶のための戦いの引き金を引く
Drug resistance triggers war to wipe out malaria in the Mekong region
By Leslie RobertsApr. 21, 2016 ,
http://www.sciencemag.org/news/2016/04/drug-resistance-triggers-war-wipe-out-malaria-mekong-region
何故マラリアの薬への耐性がいつもCardamom山脈にあるカンボジア西部から始まるのかを正確に知るものはいない。マラリア研究者のTom Petoは「理由は生物学的なものと同じくらい社会的なものである」という。確実にルビーが関係している。何十年もの間、この宝石が人々を蚊の多いジャングルと森におびき寄せてきた。そしてクメール・ルージュの最後の砦となった歴史的悲劇は人々を疲弊、孤立、教育を受けない、疑い深い、そして極度の貧困に放置した。医療はひどく、ニセの薬が蔓延り、多くは全く使用しない。さらにこの地域のマラリアの遺伝的性質で変異が早い。理由はどうあれ、この地域から始まる。クロロキン耐性は1950年代にここから始まり、次は1960年代にスルファドキシン-ピリメタミン、1970年代にはメフロキン。そして2008年後半から2009年にはアルテミシニン耐性が報告された。このことが世界に警鐘となった。
この危機を覆す唯一の方法はこの地域のマラリアの根絶である、という声が大きくなっている。しかし可能かどうかはわからない
(長い記事)
- WebMDのオーガニック食品についての腐ったアドバイス
WebMD's Rotten Advice On Organic Food
Apr 19, 2016 Kavin Senapathy
http://www.forbes.com/sites/kavinsenapathy/2016/04/19/webmds-rotten-advice-on-organic-food/
信頼できる、正確な内容と価値ある健康情報を誇るWebMDは月に2億以上のユニークビジターがある最大の健康ウェブサイトである。しかしWebMDのオーガニック食品処方は信頼性の目盛りを何マイルも後退させた。このサイトは「オーガニックを買うか買わないか」の答えを探ったもので「専門家はオーガニックにお金を払うべきと言う」。根拠はオーガニック企業が出資している団体EWGのみで、EWGはその好ましくない手法で悪名高い。WebMDは「オーガニックなら洗わなくても良い」として微生物汚染による食中毒リスクを無視し、「オーガニックを買うか自分で育てよう」と薦める。
(専門分野以外では素人以下、なのは普通。ただ食品の安全が専門知識の必要なものだとは認識されていないような感じはする。)
- 薬物調査はインターネット販売が増加していることを示す−ニュースから
NZ SMC
Drug survey reveals rise of internet dealers – In the News
April 21st, 2016.
http://www.sciencemediacentre.co.nz/2016/04/21/drug-survey-reveals-rise-of-internet-dealers-in-the-news/
薬物使用者の年次調査の結果、薬物入手法がますますインターネットになりつつある
Massey大学違法薬物監視システムの最新結果によると、頻繁に薬物を使う人のうち72%がソーシャルメディアや暗号化されたウェブサイトで薬物を売買していることを示した。
ソーシャルメディアが薬物使用を促す新しいプラットフォームになっている。
- EPA活動家に屈す
The EPA Bows To Activists
by Henry I. Miller Thursday, April 21, 2016
http://www.hoover.org/research/epa-bows-activists
私が別のところで「世界の歴史上最悪の規制機関」と呼んだEPAは、しばしば正しいことをする、ある種の。今年初めのイミダクロプリドの「予備的評価」で。
イミダクロプリドの種子処理はミツバチのリスクとならないとしたこと、ミツバチへのNOAELを25 ppbと設定したこと、トウモロコシへの残留はミツバチに問題ないとしたこと。ただし綿と柑橘類ではEPAの評価は正確ではなく、反農薬活動家の影響を強く受けている。
- 医師がカイロプラクターが子ども治療することに反対という
Doctors speak out against chiropractors treating children
Friday 22 April 2016 Ann Arnold
http://www.abc.net.au/radionational/programs/backgroundbriefing/doctors-speak-out-against-chiropractors-treating-children/7346486
カイロで耳の感染から舌のもつれまであらゆることが治せると宣伝されている。しかし一部の医師らが子どもへのカイロプラクティック治療を禁止するよう求めている
オーストラリアの状況についてのレポート。動画は生後4日の赤ちゃんの「夜泣き治療」のためカイロプラクティックで「アジャストメント」する様子(臍の緒がまだついている)。
(これがカイロの効果の「宣伝」なのだからびっくりする。でもこの赤ちゃんずいぶんしっかりしている・・)