食品安全情報blog過去記事

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論文

  • ミツバチの寄生虫と病気の初めての複数年研究が困った傾向を明らかにする

First multi-year study of honey bee parasites and disease reveals troubling trends
26-Apr-2016
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2016-04/uom-fms042616.php
これまで考えられていたよりVarroaダニの感染は深刻
メリーランド大学とUSDAの研究者らが初めて包括的な複数年調査を完了し、その結果をApidologieに4月20日に発表した。これは重要な5年間のベースラインを提供する。重要な知見はVarroaダニの感染はこれまで考えられていたよりはるかに多く、いくつかの病原性ウイルスと関連することである。またこれまで希だったChronic Bee Paralysis Virusが急増している。農薬についても解析中でまもなく完了する

  • ノセボ応答、社会的観察、身体に関連する認知スタイル、がDovePressから出版

Nocebo response, social observation, body-related cognitive styles published by DovePress
25-Apr-2016
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2016-04/dmp-nrs042516.php
Journal of Pain Researchに発表された「ノセボ痛覚過敏症Nocebo hyperalgesia:社会的観察と身体に関連する認知スタイル」の紹介。
痛がっている人を見るだけで、観察者にノセボ痛覚過敏症を誘発しうる。さらに説明無しに介入すると痛みが増加することがある

  • 包装済み食品の減塩:カナダはどうやって目的を達成できるか?

Reducing the sodium content of packaged foods: How does Canada measure up?
26-Apr-2016
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2016-04/csp-rts042116.php
2010年に全国減塩対策を開始したものの、ほとんどの食品はナトリウムが多いまま
2010年にカナダは減塩戦略を開始し、2016年までに平均ナトリウム摂取量を2,300 mg/dayにすることを目指した。この目的を達成するため、販売されている食品の名とリム含量を減らすことが重要だが、Applied Physiology, Nutrition, and Metabolismに発表された新しい研究によると2013年時点で84%の包装済み食品はナトリウムをほとんどあるいは全く減らしていない。一部の食品では減っているが、この結果は自主的アプローチに疑問を提示する。一方でトランス脂肪については97%が推奨限度内になっている。

  • 精神医療アプリの良い点と悪い点をはかる

Weighing the pros and cons of mental-health apps
26-Apr-2016
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2016-04/uoc--wtp042516.php
人々は摂食障害から神経症までいろいろなアプリを使っている−使うべきか?
「アプリがある」−このフレーズはあらゆるところにある。実際医療に関するアプリは165000以上あり、そのうちメンタルヘルスに関するものは最大である。広く使われているにもかかわらず、科学的にレビューされているものはほとんどない。最近の文献レビューでは双極性障害や大鬱についてはたった14、精神病患者用アプリについては7つのみがレビューされていて、有効性、安全性、臨床上のデータはほとんどはないと評価されている。しかしそれでも需要は強い。米国精神医学会はこれらとつきあうガイダンスを検討している。Journal of Clinical Psychiatryに発表されたコメントでは精神科医が臨床上で選択できることは二つ、としている。アプリを使わないよう助言すること、既に使っている場合にはそのアプリの"ASPECTS"を評価すること。
Actionable 価値のあるデータを集めていてそれをもとに対応できるかどうか
Secure 医療情報や個人情報保護の法律に従っているか
Professional 専門家の基準に従っているか
Evidence-Based 根拠があるか
Customizable 個人向けに調整できる柔軟性があるか
TranSparent データの収集や保管、利用、解析についての情報が公開されているか

  • リテラシ−レベルの低い患者は健康情報を商業ウェブサイトから得ている

Patients with low literacy levels get health information from commercial websites
26-Apr-2016
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2016-04/luhs-pwl042616.php
ARC Journal of Urologyに発表されたLoyola大学シカゴStritch医学校のGopal N. Gupta医師らのグループの研究によると、インターネットで健康情報を検索するとき、教育レベルとリテラシーの低い集団は質の低い商用ウェブサイトに行く可能性が高い。新たに尿路系のがんと診断された27人の患者に、履歴を追跡できるソフトウェアを入れたコンピューターで彼らのがんについてインターネット検索をするよう依頼し、同時にリテラシーテストと教育レベルについて尋ねている。製品や治療法を販売している宣伝サイトの情報を探した17人のうち71%が平均以下のリテラシースコアで、非宣伝サイトの情報を探した10人のうち80%は平均以上のリテラシースコアだった。高卒の人たちが訪問したウェブサイトのうちの32.9%が広告で、学士以上の患者が訪問したウェブサイトのうち広告は12.7%だった。