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  • BMIと死亡リスクへの専門家の反応

SMC
expert reaction to BMI and risk of death
May 10, 2016
http://www.sciencemediacentre.org/expert-reaction-to-bmi-and-risk-of-death/
JAMAに発表された、死亡リスクの最も少ないBMIが1976-78年から2003-08年の間に3.3上がったという研究。
グラスゴー大学代謝医学教授Naveed Sattar教授
これらのデータは興味深いが我々の肥満の治療や予防に関する助言を変えることはない。近年、肥満が増え、血圧やコレステロールの異常値や糖尿病などの治療薬がかつてより広く使われるようになって、死亡率が下がっている。つまり別の言い方をすると、今回の知見は過体重が死亡を予防することを意味するのではなく、多くの交絡要因がこの結果をもたらした可能性がある。他の多くの研究から、肥満が死亡リスクを増やすことはわかっており、別の研究ではカロリー摂取量を減らすと寿命が延びる。だから状況は複雑である。
この研究をもとに肥満のカットオフ値を変える必要があると結論するのは間違いだ。もちろん現代の医学は肥満のようなリスク要因のある人をかつてより長生きさせることができるが、それが肥満の定義を変えるべきであるということにはならない。社会は個人がより健康的なライフスタイルを選択できるようにするべきであろう。