食品安全情報blog過去記事

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遺伝子組換えと慣行植物交配の区別はますます不明瞭になっている、と新しい遺伝子組換え報告書は言う

Distinction Between Genetic Engineering and Conventional Plant Breeding Becoming Less Clear, Says New Report on GE Crops
May 17, 2016
http://www8.nationalacademies.org/onpinews/newsitem.aspx?RecordID=23395
遺伝子組換えと慣行植物交配の新しい技術は、かつては明瞭だったこれらの二つの方法の区別を曖昧にしている。さらに、環境や健康への僅かなあるいは長期影響を検出することの困難さはあるものの、現在市販されているGE作物と慣行方法により交配した作物のヒト健康リスクに差があるという立証された根拠はなく、GE作物による環境問題の因果関係についても決定的根拠はない。しかしながら現在のGE作物特性への耐性の発生は大きな農業問題である。
新しい作物の品種を規制する段階的プロセスは植物の開発手法ではなく植物の特性に焦点を当てるべきであると報告書では薦める。意図的あるいは非意図的にハザードとなりうる性質をもつ新しい植物品種はその開発手法に関わりなく安全性試験を行うべきである。新しい「オミクス」技術が植物の性質の小さな変化を検出するのに役立つだろう。
この報告を発表するにあたって背景情報やコメントを見ることができるウェブサイトを作った。
http://nas-sites.org/ge-crops/
(いつもの報告書より相当力が入っている。)