食品安全情報blog過去記事

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その他

  • 労働安全性と健康

食肉家禽業界の継続するハザード対応にはさらなるデータが必要
会計検査院
Workplace Safety and Health:
Additional Data Needed to Address Continued Hazards in the Meat and Poultry Industry
GAO-16-337: Published: Apr 25, 2016. Publicly Released: May 25, 2016.
http://www.gao.gov/products/GAO-16-337
食肉家禽の屠殺と処理業界の病気や傷害率は2004年から2013年の間に減少したもののまだ危険性が残る。製造業全体より高い。
(グラフあり)
(食べものをつくるのってそれなりにリスクがある。何の問題もなく食べられて当然、ではない)

  • 働いていて中毒:タバコ農場で病気になった数百人の中の13才

Poisoned at work: 13-year-old among hundreds sickened on tobacco farms
May 25, 2016 - Jewel Topsfield
http://www.smh.com.au/world/poisoned-at-work-13yearold-among-hundreds-sickened-on-tobacco-farms-20160525-gp37qc.html
13才のAyu(匿名)はWest JavaのGarut近くの彼女の家の畑でタバコを収穫する時に毎年吐く。Ayuは2015年と2014年にインタビューしたインドネシアのタバコ農場の132人の子ども達のうちの1人である。約半分の子どもが吐き気、嘔吐、めまい、頭痛などの症状を報告している。これはニコチン中毒の症状であると考えている、と子どもの権利の研究者Margaret Wurthは言う。インドネシアは世界で5番目のタバコの生産量で約1/4が輸出されて有名ブランドのタバコになる。Human Rights Watchは数千人の子ども達がニコチンや農薬や激しい暑さに晒されているという。多くの子どもにニコチンの経皮吸収による中毒である「グリーンタバコ病」」の症状がある。
Human Rights Watchは5月25日、新しい報告書The Harvest is in my Bloodでインドネシア政府に子どもに直接タバコに触れるような仕事を禁止するよう要請している。
208年にはブラジルが18才以下の子どもにタバコに関する労働を禁止した。

  • 大麻が退役軍人の医薬品への支払いの22%に増加

Cannabis makes up 22% of veteran drug payments
By Redmond Shannon, CBC News Posted: May 25, 2016
http://www.cbc.ca/news/canada/new-brunswick/cannabis-veterans-drug-payments-1.3598954
退役軍人の薬物予算は全体としては減ってきたが最近大麻のため増加している
グラフ有り。2013-14年は0.5%だったのが2015-16年は20%超と急増。
PTSDと痛み用に認められてから急増。推進側はお金で計ることのできないQOLが上がったと主張しているようだが薬物で多幸感を得るのはQOLが上がると評価していいのか?)

Questions to ask before taking a dietary supplement
05/16/2016 | ConsumerAffairs
https://www.consumeraffairs.com/news/questions-to-ask-before-taking-a-dietary-supplement-051616.html
それは安全か、それは必要か、そして他の医薬品と相互作用しないか?
ダイエタリーサプリメントには議論がある。一部の人は毎日一種類以上を摂っている。お金の無駄で有害な可能性があると考える人もいる。誰が正しいのか?
ダイエタリーサプリメントは薬ではない。薬は販売される前に安全性と有効性を調べられる。食品は有害であることがわかった場合だけFDAが対応する。
消費者はダイエタリーサプリメントがほとんど規制されていないことを知るべきである。表示されているものは入っていないかもしれないし成分の量は製品により大きく違う。特定の健康強調表示があるものは警告信号である。Mayo Clinicの職員はサプリメントを食事の代わりにしてはいけないと助言する。健康的な食生活をしているならサプリメントは必要ないであろう。ただし妊娠する可能性のある女性の葉酸は必要かもしれない

  • コンシューマーリポート:いかにして膝の痛みと闘わないか

Consumer Reports: How not to fight knee pain
May 19, 2016
http://www.wxyz.com/money/consumer/dont-waste-your-money/consumer-reports-how-to-fight-knee-pain-without-dietary-supplements-that-could-pose-other-risks
多くの人が関節炎で膝が痛くなる。多くの人が痛みを和らげようとしてグルコサミンやコンドロイチン硫酸を含むダイエタリーサプリメントを試す。しかしコンシューマーリポートの医学アドバイザーOrly Avitzur博士はこれらが関節の痛みを和らげるという根拠はほとんどないという。そしてグルコサミンとコンドロイチンは血糖を上げたりワルファリンのような血液凝固抑制剤と一緒に使用すると出血リスクが高くなったりする。さらに高血圧を悪化させ不整脈の引き金となったりする。
コンシューマーリポートと米国整形外科医師会は膝が痛い人は医師に相談するように薦めるChoosing Wisely報告を発表している

Choosing Wisely
変形性関節症にサプリメント
Supplements for Osteoarthritis (AAOS)
http://consumerhealthchoices.org/catalog/supplements-osteoarthritis-aaos/
変形性関節症のある多くの人が膝が痛い。彼らはしばしば市販のコンドロイチン硫酸やグルコサミンを試そうとする。しかしこれら人気のあるサプリメントは効果がない。多くの研究がグルコサミンとコンドロイチン硫酸が関節炎の膝を緩和するのに役にたたないことを示している。

  • 米国は大きな化学物質安全性見直しを承認する構え

Scienceニュース
United States poised to approve major chemical safety overhaul
By Puneet KolliparaMay. 25, 2016
http://www.sciencemag.org/news/2016/05/united-states-poised-approve-major-chemical-safety-overhaul
米国上院はTSCA改定案を承認すると予想される。

  • なぜ米国の化学物質規制を拡大する歴史的締結が問題なのか

Natureニュース
Why the historic deal to expand US chemical regulation matters
Jeff Tollefson 25 May 2016
http://www.nature.com/news/why-the-historic-deal-to-expand-us-chemical-regulation-matters-1.19973
企業とホワイトハウスが認めた、滅多にない超党派の妥協案が米国政府に化学物質の安全性を確保する新しい権限を与える
10年以上の議論を経て、1976年の有害物質管理法(TSCA)の更新案が議会で承認されようとしている。Natureがその歴史的法案の意味を考える
何故現行法を改正するのか?
EPAはどのくらいの化合物を規制しているのか?
何が変わる?
この法案はどうやってできたか?
次は?

  • 1,500人の科学者が再現性を暴露する

1,500 scientists lift the lid on reproducibility
Monya Baker 25 May 2016
http://www.nature.com/news/1-500-scientists-lift-the-lid-on-reproducibility-1.19970
調査は研究を揺るがす「危機」を明らかにする
研究者の70%以上が他の科学者の行った実験を再現しようとして失敗していて、半分以上は自分の実験も再現できない。Natureの行った1576人の研究者のオンラインアンケート調査からわかったことの一部である。データからはいくつかの矛盾した態度も見られる。52%が再現性の相当な「危機」があるとしながら再現できないことが結果が間違っている可能性が高いと考える人は31%以下である。
再現できない理由としてあげられたのは論文を発表するプレッシャーと選択的報告である
(こういうものなので、論文一報くらいで「効果が証明された」などと思わないこと)