食品安全情報blog過去記事

はてなダイアリーにあった食品安全情報blogを移行したものです

「DONG WONマイルドマグロ」黒異物発生に関連する調査結果 

食品管理総括課 2016-05-26 
http://www.mfds.go.kr/index.do?mid=675&pageNo=2&seq=31816&cmd=v
食品医薬品安全処は最近食品製造・加工会社三振物産(株)が製造した‘DONG WONマイルドまぐろ’製品に黒い異物が発生した事件について現場の調査、専門家調査などを実施し、缶詰めの硫化変敗が主要原因であることが確認されたと発表した。
※硫化変敗(Sulfide spoilageまたはblack stains): 缶詰め内容物タンパク質などが還元されて生成された硫化水素ガスと容器内部から溶出した金属成分が結合して黒い色の硫化鉄を形成する現象で水産物、とうもろこし、肉類缶詰めで主にみられる
専門家に問い合わせた結果、硫化変敗は人体に危害はないことが確認され、国際食品規格委員会資料(Codex文書CAC/RCP10-1976)でも硫化鉄による硫化変敗は人体に無害と報告されている。
○ また、発生容器(缶)の各ロット(lot)別に製品13件を収去してビスフェノールAなど有害成分9種を検査した結果、皆基準・規格に‘適合’した。
食薬処は黒色異物が特定流通期限製品(‘21.3.30.,4.22.,4.25.)に集中発生した事実に注目して該当の製造工程及び容器(缶)製造業社に対して現場の調査を実施した結果、容器(缶)内部コーティングに欠陥が発生した事実を確認した。
○ 該当の欠陥はカン製造業社が缶詰め容器製作のために外注会社から供給された板状の製品(1次内部コーティングした製品)が適正温度(200℃)を超過して乾燥したためコーティング面に微細な亀裂が発生したことがわかった。
*該当の製品に使われた塗料の場合乾燥温度が200℃を超過しないように塗料製造社が勧奨
○缶詰めに内容物(まぐろ)を充填して滅菌する過程で亀裂部位の金属成分と内容物のタンパク質成分などが反応して缶詰め内部に硫化変敗が発生したことが確認された。
食薬処は今回硫化変敗発生製品を生産した三振物産(株)と流通専門業者である東遠F&Bの「食品衛生法」違反事項[基準・規格違反]に対して管轄地方自治体に行政処分を要請して、今後違反事項が再発しないように該当の会社に対する管理を強化すると発表した。
○また硫化変敗と同時に品質低下製品が発生しないように缶詰めなど容器・包装紙製造業社に対する指導・点検も強化する予定である。