食品安全情報blog過去記事

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EUはいかにして食品革命に価値を加えられるか

How the EU can add value in the Food Revolution
By Vytenis Andriukaitis|20 May 2016|
http://ec.europa.eu/commission/2014-2019/andriukaitis/blog/how-eu-can-add-value-food-revolution_en
2008年には6才から9才の子どもの4人に1人が過体重または肥満で、2010年には3人に1人近くに増加したことから、食生活が悪化しているのは明確である。これらの子ども達の未来と社会全体に与える影響が心配である。肥満または過体重の子ども達は将来の健康リスクが高い。心血管系疾患、糖尿病、そして早期死亡が増える。毎年体重関連の疾患で280万人が命を失っている。また経済的影響もある。加盟国の医療費の7%が体重関連問題の治療に費やされていると推定されている。
そのため、私は個人や政府や事業者に子どもの肥満と栄養不良対策を薦める食品革命イニシアチブを完全に支持する。
このイニシアチブはEU諸国が2013年に共同開発した子どもの肥満対策行動計画の基本原則と密接に関連する。この行動計画では人生を健康にスタートすることを支援し、特に学校や就学前児童のより健康的な環境を促進し、子ども向けの宣伝を制限し、家族に情報を伝え力を与え、運動を推奨し、研究を促進する。そのようにして行動計画は既に実施されている加工食品中の塩・脂肪・添加された糖を減らしバランスのとれた食生活と活動的なライフスタイルの促進をさらに進める。
英国など一部の国では「砂糖税」を導入し、私はしばしばそのような対策について私の意見を求められた。課税は国により実施されるものであるが、欧州健康コミッショナーとして、私は当然健康的なライフスタイルにつながるどんな対策にも賛成である。
私は子どもの肥満対策には上述のことに加えて多面的アプローチが必要であると考える。自分や家族の健康を守り病気を退ける方法についての教育が必要である。また自分が食べる食品の成分や栄養についての明確な情報が必要である。塩と砂糖と脂肪の少ない食品が必要である。さらにそのような食品がどこでも誰にでも手ごろな価格で入手可能である必要がある。私は現在の加盟国や関係者による食品の組成見直しや革新がこれらの目標に寄与することを信じている。