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CDC調査:血中鉛濃度はフリント川の水に変えた後高くなった

CDC investigation: Blood lead levels higher after switch to Flint River water
June 24, 2016
http://www.cdc.gov/media/releases/2016/p0624-water-lead.html
CDCはフリントの水の鉛汚染の健康影響の可能性についての調査結果を発表した。調査の結果、水源を、適切な腐食管理対策をしないでフリント川に変更してから、この水を飲んだ子ども達の血中鉛濃度が、水源がデトロイト水系だったときより有意に高くなった。デトロイト水系に戻した後、6才未満の子どもの血中鉛濃度の高い割合は変更前のレベルに戻った。
CDCの環境健康センター長のPatrick Breysse博士は「この危機は完全に予防可能だった。そして我々の子ども達の全ての鉛暴露源を排除することの必要性についての大きな警鐘になった。」という。「CDCはフリントの人々の支援を継続し、全国の地域にこの重大な公衆衛生問題についての啓発と対応を促進する」
健康影響について理解するため、6才以下の子ども達の血中鉛濃度のデータを解析した。CDCの参照レベルは≥5 µg/dLで、これは1-5才の子ども達の上位2.5%の血中鉛濃度である。
2014年4月25日から2015年10月15日まで(フリント川の水が飲料水に使われた時期)、フリントの水道水の鉛濃度が徐々に上がり子ども達の血中鉛濃度が≥5 µg/dLになった。≥5 µg/dLの血中鉛濃度になる確率は以前に比べて50%高くなった。CDCは子ども達の血中鉛検査を薦め、≥5 µg/dL以上の場合は自宅の鉛源や健康や発育評価を含む評価とフォローアップを受けるべきとした。
MMWR
Blood Lead Levels Among Children Aged <6 Years — Flint, Michigan, 2013–2016
http://www.cdc.gov/mmwr/volumes/65/wr/mm6525e1.htm?s_cid=mm6525e1_w