食品安全情報blog過去記事

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心臓発作がスタチンのメディア報道に関連する−とメディアが報道

Heart attacks linked to media statin reports ... reports media
June 29 2016
http://www.nhs.uk/news/2016/06June/Pages/Heart-attacks-linked-to-media-statin-reports-reports-media.aspx
Daily Mailが「スタチンを止めないように:専門家がこの必須の薬を中止すると命をリスクに晒す」と報道した。同じ新聞が二週間前に「スタチンは時間の無駄かもしれない」と報道していて、あなたが混乱するのも無理はない。
2013年10月にBMJに掲載されたスタチンのリスクが利益より大きいかもしれないという二つの論文を巡るネガティブな報道があった。これらの論文はコレステロール濃度と心血管系疾患の関連も証明されていないとも主張していた。当時この論文はその限界について触れられることなく額面通りに広く報道された。
新しい研究ではそのたくさんの報道が英国でのスタチン使用に与えた影響を推定しようとした。メディア報道はスタチンを使用していた人に使用を中止する影響を与えたが新たに処方される人には影響しなかった。メディア報道後の6ヶ月で218971人がスタチン使用を中止し2000から6000の心血管系イベントが過剰におこったと推定している。これは因果関係を確認することはできないが、健康に関する報道の影響に光をあてる。科学における不確実性は報道されるべきだが、メディアはあまりにも多く異端的意見を証明された事実であるかのように報道する。その最も悪名高い例がMMRワクチンと自閉症についての、今や完全に否定されている関連であろう。