食品安全情報blog過去記事

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マリンバイオトキシンはどのように健康に干渉する?

How do marine biotoxins interfere with health?
22.06.2016
http://www.bfr.bund.de/en/press_information/2016/25/how_do_marine_biotoxins_interfere_with_health_-197890.html
イガイが高濃度のマリンバイオトキシンを含む場合には、それを消費すると食中毒になる恐れがある。その毒によって症状は異なる。マリンバイオトキシンの一つにオカダ酸がある。高濃度を摂取すると深刻な下痢、嘔吐、腹痛といった腸の疾患を引き起こす。これらの急性影響以外に、オカダ酸は動物実験で腸と肝臓に悪影響を与えることも知られている。さらに、発がん性と胎児毒性がある。「ヒトの胃腸障壁と肝臓のin-vitroモデルにおけるマリンバイオトキシンオカダ酸の毒性影響の分子特性」という研究では、ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)の食品安全部門の科学者たちがこれらの健康問題を引き起こす毒性メカニズムを調査している。「オカダ酸がどうやって消化管から血流に入りその後肝臓にたどり着くのかそしてその過程でどんな物質に変わるのかが問題である」とBfR長官Dr. Andreas Hensel氏は説明した。細胞に損傷を与える原因となる、より毒性のある物質にオカダ酸が変わる程度についての私達の知識には現在大きなギャップがある。この研究はこれらの知識のギャップを埋めることを目的としている。