食品安全情報blog過去記事

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各国は抗菌剤耐性リスクを減らすために動物へのコリスチンの使用を減らすべき

Countries should reduce use of colistin in animals to decrease the risk of antimicrobial resistance
27/07/2016
http://www.ema.europa.eu/ema/index.jsp?curl=pages/news_and_events/news/2016/07/news_detail_002579.jsp&mid=WC0b01ac058004d5c1
目標はコリスチンの売り上げ65%削減
欧州医薬品庁(EMA)は抗菌剤耐性リスクを減らすため、コリスチンを含む医薬品は動物の二次選択治療としてのみ使うべきで、その販売はEU加盟国全体で最小限にすべき、と助言した。この助言は2013年のガイダンスを更新し2016年6月26日までに行われたパブリックコメント募集期間に関係者から寄せられた意見を考慮したものである。
欧州委員会は細菌のコリスチン耐性に新しいメカニズムが発見されたこと(mcr-1遺伝子による)に対応してこの更新を依頼していた。この遺伝子は異なる種類の細菌に伝達可能で、耐性の急速な拡大につながる可能性がある。この遺伝子は最初中国南部で細菌(Enterobacteriaceae)に同定され、その後EUやその他の地域で発見されている。
この新しい根拠により、抗菌剤耐性臨時専門委員会がコリスチンのヒトや動物での使用の影響を再評価するよう依頼されていた。さらに適切なリスク管理方法も尋ねられた。この助言は動物用医薬品委員会(CVMP)とヒト医薬品委員会(CHMP)の両方によって確認されている。