食品安全情報blog過去記事

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科学への一般的支持は必ずしも特定の科学的問題への態度と関連しない、新しい報告書は言う;科学リテラシー研究の概念的枠組みを提供する

General Support for Science Does Not Always Correlate With Attitudes Toward Specific Science Issues, Says New Report; Offers Conceptual Framework for Science Literacy Research
Aug. 9, 2016
http://www8.nationalacademies.org/onpinews/newsitem.aspx?RecordID=23595
新しいNASの報告書によると、米国成人の科学的知識は他の先進国と同等で、一般的には科学を支持している。しかしながら、気候変動や遺伝子組換えのような特定の問題についての態度は科学的知識単独というより価値観や信仰などのような他の要因により形作られている可能性がある。一般的に考えられていることとは違って、科学リテラシーを向上させても科学への支持は大きくはならないだろう。
この研究を行って報告書を書いた委員会は、科学的知識は科学リテラシーの一要素に過ぎないという。科学リテラシーには科学の実際がどういうふうに営まれているのかについての理解やピアレビューのような社会的プロセスとしての科学の理解も含まれる。
「歴史的には科学リテラシーの評価は個人に焦点をあててきた。しかし今や我々はコミュニティが個人の能力を超えて科学に参加し科学的知識を作り出していることを知っている。」と委員長のCatherine Snow教授は言う。「さらに社会の構造的特徴が個人の、あるいはコミュニティの科学リテラシーの発達を阻害したり増強したりできる」
以下略
Science Literacy:
Concepts, Contexts, and Consequences (2016)
http://www.nap.edu/catalog/23595/science-literacy-concepts-contexts-and-consequences
(科学は断片的知識の単なる集積ではない、というのはどの時点で理解するのかな。自分のまわりに賢い人が多いと賢い行動ができるよねぇ。逆に妙なコミュニティーに属するとおかしくなる。多分SNSのようなバーチャルでも。)

  • アメリカ人はあなたが考えているより科学についてよく知っているかもしれない

Scienceニュース
Americans may know more than you think about science
By Jeffrey MervisAug. 9, 2016
http://www.sciencemag.org/news/2016/08/americans-may-know-more-you-think-about-science
新しいNASの報告書によると、アメリカ人は科学や健康の問題について、これまでの調査で示唆されてきたより多くを知っている。そのような調査は「コミュニティリテラシー」を無視している。