食品安全情報blog過去記事

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Nature

コメント

  • 抗菌剤は賢く使おう

Use antimicrobials wisely
Peter S. Jørgensen, Didier Wernli, Scott P. Carroll, Robert R. Dunn, Stephan Harbarth, Simon A. Levin, Anthony D. So, Maja Schlüter & Ramanan Laxminarayan
07 September 2016
http://www.nature.com/news/use-antimicrobials-wisely-1.20534
抗生物質の有効性は70年以上前に近代医学に導入されてから徐々に弱くなってきた。今日、感染症が治療できないことは気候変動と並んで世界的脅威とされている。新しいクラスの抗菌剤はすぐに広く使用できるようにはならないし、たとえそれができたとしても細菌やウイルスやその他微生物は再び耐性を獲得する。いずれにせよ微生物との消耗戦は持ちこたえられない。
耐性への対策には世界的な共同作業が必要である。耐性微生物は典型的な「共有地の悲劇」である。2015年のWHOの抗菌剤耐性世界行動計画は多くの部門での協力の必要性を確認したが、我々の見解では十分ではない。耐性との戦いには抗生物質の過剰使用の緊急的削減が必要である。
(長い記事、略)

  • 根拠のない細胞療法の流行が規制の議論を激しくする

Boom in unproven cell therapies intensifies regulatory debate
Heidi Ledford 07 September 2016
http://www.nature.com/news/boom-in-unproven-cell-therapies-intensifies-regulatory-debate-1.20545
マイアミ大学の眼科医Thomas Albiniは幹細胞「治療」により盲目になった患者に初めて会ったのは昨年のことだ。その高齢女性は黄斑変性があり、両目に幹細胞を注入する臨床試験に参加するためにお金を払っていると考えていた。目が治る代わりに彼女は合法的に盲目になった。Albiniは同じように盲目になった他の二人の女性を治療していて、システムの問題だと知っていた。二人とも登録されている臨床試験に参加していると騙されていた。クリニックはこの注入は患者自身の細胞を使うのでFDAの認可を必要としないと主張していた。
全米で幹細胞クリニックが増加するにつれてそのような治療をFDAがレビューすべきかどうかについての議論はますます激しくなっている。

  • 天才の育て方:非常に賢い子ども達の45年の研究かの教訓

Natureニュース特集
How to raise a genius: lessons from a 45-year study of super-smart children
Tom Clynes 07 September 2016
http://www.nature.com/news/how-to-raise-a-genius-lessons-from-a-45-year-study-of-super-smart-children-1.20537
1960年代に始まった数学的に早熟な若者の研究Study of Mathematically Precocious Youth (SMPY)は約5000人のキャリアや業績を追跡してきた。多くは優れた業績を上げる科学者になっていてこの研究のデータからは400以上の論文と何冊かの本が発表されている。最初のSMPYの参加者が今やキャリアのピークを迎え、明らかになったのは早いうちから才能を開花させた人たちの影響が他の人たちよりどれほど大きいか、である。
大いなるグルテン戦争において、私はどっちつかずではいられない
In the great gluten wars, I can't sit on the fence
Arwa Mahdawi
https://www.theguardian.com/commentisfree/2016/sep/06/gluten-intolerance-celiac-disease-research
セリアック病はリアル、「グルテン不耐」は多分ただの妄想−だがそれは意図せず他人への懐疑の視線や発作を引き起こす
(本当にセリアック病で苦しんでいる人と単なる気まぐれな流行でグルテンが何なのかも知らないでグルテンを避けている人の区別がつきにくいためにおこる不愉快な状況についての考察)