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BfR MEALスタディ―情報と協力

BfR MEAL Study - Information and Cooperation
BfR Communication No. 028/2016 of 6 September 2016
http://www.bfr.bund.de/cm/349/bfr-meal-study-information-and-cooperation.pdf
トータルダイエットスタディ(TDS)は平均的なヒトの食事中の物質の平均濃度を測定するために国際連合食糧農業機関(FAO)と世界保健機関(WHO)が推奨する方法につけられた名称である。これにより、健康に有益な物質と好ましくない物質がともに検査される。消費者別平均食品摂取量を確立する摂取研究の情報と組み合わせて、食品からの物質の平均総摂取量は、TDSの助けで、確実に詳細に導出できる。
ドイツ初のトータルダイエットスタディBfR MEALスタディ(Mahlzeiten für die Expositionsschätzung und Analytik von Lebensmitteln –暴露評価のための食事と食品の分析)と名付けられた。これは加工され、調理された食品の健康リスクを検査する。この研究は全ての範囲の食品を考慮に入れ、一般に食べられている状態で各料理を分析する。これらのサンプルはその後様々な物質グループについて研究所で検査される。添加物や加工により生じる汚染物質に加えて、環境汚染物質、マイコトキシン、栄養素、農薬、動物用医薬品、包装から食品に移行しうる物質が含まれる。物質の平均濃度が地域、季節、生産方法(例えばオーガニックあるいは慣行農法)により個々の食品で異なる度合いも検査される。

トータルダイエットスタディは現在全世界の50か国以上で実施されている。BfRはドイツ連邦食糧農業省(BMEL)からドイツ初のTDSを実施するよう2015年に任命された。この計画はドイツ議会の決議に基づきBMEL基金の支援を受けている。BfR MEALスタディは7年間実施する計画で、個々の物質グループの最初の結果はおそらく2019年に入手できるようになるだろう。この研究データは公共利用ファイルやニュースレターで科学者に利用できるようになるだろう。
協力の選択肢はBfR MEALスタディの目的内で各種分野に存在する。
BfRとの協力機会
BfR MEALスタディは以下の分野でBfRと協力する継続的機会を提供する;
「物質」
BfRが優先していない物質の検査によるBfR MEALスタディの補足。必要であれば問題となる食品カテゴリーの量に関するデータの補足研究と特定食品の追加的な特別サンプリングと検査(TDS メソッド)が行える。現在計画されている物質のリストは公表されている。
ホットスポット
特にドイツの地方で重要性のある、含有量が多いため疑わしい食品の補足的なサンプリングと検査(TDS メソッド)。分析により、これに関する市場調査と必要に応じ摂取量調査を実施することがある。
「特定の食事」
例えば母乳、グルテンフリー、「ライト」製品などと、ベジタリアン/ビーガン食品の補足的なサンプリングと検査(TDSメソッド)。これに追加して、当該消費者グループのために摂取量調査が実施されることがある。
「製品」
最も多く消費されている90%の食品属さない製品グループを明確にする補足的なサンプリングと検査(TDSメソッド)。
「科学プロジェクト」
BfRとの科学的な協力によるBfR MEALスタディの補足。BfRに興味深い協力分野の例がいくつかある。
・加工する前の個別の生製品の検査 (外部計画)、加工係数を導出するための貯蔵(BfR MEAL スタディ)や調理後の結果と比較する。
・平均全暴露量を推定するためのヒトのバイオモニタリングのデータとBfR MEALスタディの結果を関連づけること。
・業界と企業が集めた自主管理データを含む、第三者のデータとBfR MEALスタディの結果の比較。
「構造基盤」
情報供給(例えば食品(成分)用の市場あるいは起源データ)、レファレンスサンプルの保存能力あるいはプロジェクトサンプル基地の設定。サンプルの輸送での後方支援。
「分析」
BfR MEALサンプルの検査の入札に参加する。これについての追加情報はBfRで入手でき、BLE(例えば現在計画されている物質リスト)を通して現在入札募集中。

タイムスケジュール
BfR MEALスタディの実験部分は2016年の秋に開始し、さらに2段階に細分化される。中核モジュール、栄養、マイコトキシンは、最初の結果が2019年の中旬に入手できるようにするために、最初の二年間に調査する予定である。加工汚染物質、添加物、包装から溶出する物質は2018年以降に調査する予定である。

計画構想から協力へ
協力計画の種類により様々な協力の選択肢が議論されるだろう。必要なサンプルや入手可能な外部資金などと一緒に、プロジェクトの概要と時間枠をBfR研究調整部門に提出すべきである。競合する申請がある場合、BfRBfR委員会および/またはMEAL審議会に意見を聞く予定である。提出された申請に応じて適宜決定されるだろう。

BfRのホームページ上のBfR MEALスタディに関する追加情報
報道情報:私達の食べ物に入っているもの:食品危機は将来認知しやすくなる
http://www.bfr.bund.de/en/press_information/2016/04/what_s_in_your_food__food_related_risks_to_become_easier_to_identify-196457.html
暫定物質リスト
http://www.bfr.bund.de/cm/349/bfr-meal-study-nominated-substances.pdf
フライヤー:BfR MEALスタディ―ドイツ初の食事研究(ドイツ語)
http://www.bfr.bund.de/cm/343/bfr-meal-studie-flyer.pdf