食品安全情報blog過去記事

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その他

  • ノーベル医学賞は細胞がどうやって「自分を食べるか」の研究に

Natureニュース
Medicine Nobel for research on how cells 'eat themselves'
Richard Van Noorden& Heidi Ledford 03 October 2016
http://www.nature.com/news/medicine-nobel-for-research-on-how-cells-eat-themselves-1.20721

Scienceニュース
細胞がどうやって自分自身を食べるのかの発見にノーベル賞
Nobel honors discoveries on how cells eat themselves
By Science News StaffOct. 3, 2016
http://www.sciencemag.org/news/2016/10/nobel-honors-discoveries-how-cells-eat-themselves
キー論文は1993年のFEBS Letters
この分野に貢献した人はたくさんいるが、この分野の父としてOhsumiは正しい人物だ、とDavid Rubinszteinは言う。

  • イタリアの公務員が地震の際の殺人訴訟無罪になり7年の法廷闘争終了

Scienceニュース
Seven-year legal saga ends as Italian official is cleared of manslaughter in earthquake trial
By Edwin CartlidgeOct. 3, 2016
http://www.sciencemag.org/news/2016/10/seven-year-legal-saga-ends-italian-official-cleared-manslaughter-earthquake-trial
2009年のL’Aquilaの地震の時にイタリアの市民保護局長だったGuido Bertolasoに対し、金曜日にGiuseppe Grieco裁判官が「犯罪は行っていない」と判決した。地震で死亡した309人の遺族の一部が行っていた訴訟。

  • セラノスの科学アドバイザーは話さない(あるいは話せない)

The Scientific Advisors at Theranos Won't (or Can't) Talk
9/27/2016  By Alex Keown, BioSpace.com Breaking News Staff
http://www.biospace.com/News/the-scientific-advisors-at-theranos-wont-or-cant/433728/
血液検査の周辺についての秘密主義で悪名高いセラノスは会社の首脳部だけではなく新しい科学助言委員会も沈黙を保っている。Julianna LeMieuxが科学者としてセラノスの科学委員会のメンバーにメールで問い合わせたところ、セラノスでの役割についてはどんなことも議論するつもりはないという一行の返事を受け取った。セラノスは4月に技術に関する疑念を払拭しようとして有名な科学者や医者を助言委員会に加えた。しかし何も開示されてはいない。

  • グリホサート:ゆっくりだが確実な正当性の裏付け

Glyphosate: A Slow But Steady Vindication
By Alex Berezow — September 30, 2016
http://www.acsh.org/news/2016/09/30/glyphosate-slow-steady-vindication-10239
健康の専門家を装った環境活動家による馬鹿馬鹿しい恐怖の扇動には長い歴史がある。ビスフェノールAグルタミン酸ナトリウム、エイラー、DDT、食用色素などは誇張された恐怖やあからさまなでっち上げの餌食になったほんの一握りの化合物例である。今、根拠のない化学物質恐怖症による科学の否定の標的になっているのは除草剤グリホサートである。グリホサートが悪者扱いされる理由は主にモンサントが理由である。モンサントを「モンサタン」と呼び中傷する理不尽な人たちはこの会社が触れたものは全て悪になる。この種子企業はいくつかの作物をグリホサート耐性に遺伝子組換えしているので農家は畑にグリホサートを散布することで雑草を破壊しつつ作物は生き残る。それは完璧な解決法ではない。例えば耐性雑草が大きな問題となる。グリホサート耐性雑草は農家にとっては煩わしいものだが人を直接脅かすわけではない。そのためモンサントGMOを攻撃するため反科学の食品活動家はグリホサートが発がん性だと非難した。しかしこれはひどいナンセンスで規制機関は根拠の方を支持しているようだ。グリホサートが発がん性だという生命医学的あるいは疫学的根拠はない。だから今年5月にWHO/FAOはグリホサートのヒト発がんリスクはありそうにないと言い、二週間前にはEPAが同様の発表をした。そしてSwissinfoによるとスイスでも根拠に基づいた科学が勝ったようだ。
「下院はグリーンピースや「フランス語を話すスイス人のための消費者団体」などのような各種団体によるグリホサートのような全ての合成化学物質農薬を禁止するよう求めた請願を却下した。議員の大多数が農業でグリホサートを使うことの禁止を正当化する科学的根拠は十分ではないと金曜日に述べた」
ヨーロッパは近代食品技術を嫌うことで悪名高い。だから「予防原則」を法制化している欧州人がグリーンピースの恐怖の扇動を却下したことは万事休すを示唆する。グリホサートについては政治の潮目が変わり始めたのだろう。もちろん、真の信者の意見は変わらないだろう。モンサントを憎みGMOを怖がる人たちは執念深い。既に「グリホサートがそんなに安全なら何故飲まないの?」という彼らの反対意見を聞いている。馬鹿馬鹿しい。有機農業を行っている人たちは作物の肥料に堆肥を使っている。彼らはそれをコップ一杯飲むのだろう。
(詐欺的手法が成功したので調子に乗りすぎたせいだと思うんだが。合成化合物全部禁止と公式に要求してそれが実現すると思っているなら既に普通の人とは話が通じないだろう)

  • Donald TrumpはJenny McCarthyの反ワクチン活動にお金を提供

Donald Trump Charity Gave to Jenny McCarthy’s Anti-Vaxx Crusade
Tim Mak 09.30.16
http://www.thedailybeast.com/articles/2016/09/30/donald-trump-charity-gave-to-jenny-mccarthy-s-anti-vaxx-crusade.html
大統領候補はワクチンについてのジャンクサイエンスを繰り返すだけでなくお金も出していた。1万ドルのチェック
(単に思慮が足りないだけなんだろうけど)

FDA to parents: Avoid homeopathic teething products
By/ Ashley Welch/ CBS News/ October 3, 2016,
http://www.cbsnews.com/news/fda-to-parents-avoid-homeopathic-teething-products/
泣きやまない赤ちゃんと眠れない夜は赤ちゃんにも親にも辛い。それを治療できると宣伝している市販の「ナチュラル」レメディに手を出したくなるかもしれないが、FDAがそうしないよう助言している。
先週発表した声明で、FDAは消費者に対して、乳幼児にリスクとなる可能性があるためホメオパシー生歯錠剤やゲルを使わないよう警告している。
2010年にHyland’s生歯錠剤を使用した子どもの重大な有害事象が報告され、製品からベラドンナが検出されている。全国子ども病院中央オハイオ中毒センターのHenry Spiller氏は、そのような事例は希であるが、たとえ一件でも多すぎる、という。生歯は小さい子どもの正常な発育過程で、放っておいてもリスクはない。どうしても心配なら医師に相談するように。

  • 議案67:ポリ袋禁止支持者は主張に亀を使う

Prop 67: Bag ban backers use turtle to make a point
Posted: Oct 04, 2016
http://www.cbs8.com/story/33308022/prop-67-bag-ban-backers-use-turtle-to-make-a-point
11月に小売店や薬局などでのレジ袋の廃止提案について「イエス」に投票するように薦める支持者達がプラスチック汚染の深刻さを訴えるために巨大な亀のバルーンを使った。
別の団体はレジ袋の禁止ではなく袋一枚当たり10セントを環境税とする案を支持している。

Exposure to diesel fumes causes cancer
October 4, 2016
http://www.9news.com.au/health/2016/10/04/10/26/exposure-to-diesel-fumes-causes-cancer
Cancer Councilによるとオーストラリアでは職業ディーゼル排気ガスの暴露により毎年130人が肺がんと診断されていると推定される。ディーゼル排気ガスはオーストラリアでは二番目に多い職業暴露による発がん物質である。アスベストや紫外線ががんの原因になることについてはよく知られるようになってきたがディーゼル排気ガスについてはまだ啓発が不足している。