食品安全情報blog過去記事

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論文

  • 違法な象牙はほとんどが最近殺された象のもの

Natureニュース
Illegal ivory mostly from recent elephant killings
Brigitte Osterath
07 November 2016
http://www.nature.com/news/illegal-ivory-mostly-from-recent-elephant-killings-1.20953
炭素年代測定研究は政府が古い象牙を売ることで貿易が増えているわけではないことを示唆する
PNASに11月8日発表。231の象牙のうちたった4つだけが5年以上経ったものだった。

Scienceニュース
最近殺された象が象牙の取引を増やしている
Recently killed elephants are fueling the ivory trade
By Virginia MorellNov. 7, 2016
http://www.sciencemag.org/news/2016/11/recently-killed-elephants-are-fueling-ivory-trade

  • 成人の体重増加はがんリスクを増やす可能性がある

Adult weight gain could increase cancer risk
6-Nov-2016
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2016-11/cru-awg110616.php
リバプールで月曜日に行われた国立がん研究所のがん会議で発表された研究によると、何年にもわたっての相当な体重の増加(BMI 22から27へ)は肥満関連のがんリスクを男性で50%、女性で約20%増やす。

Canada needs national plan to combat opioid epidemic
7-Nov-2016
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2016-11/cmaj-cnn110216.php
CMAJに発表された専門家の主張。カナダは世界で二番目に多くオピオイドを消費していて、その多すぎる処方と死亡を減らすためには包括的アプローチが必要。

  • セリアック病の子ども達の20%はグルテンフリー食事療法でも治らない

Twenty percent of children with celiac disease do not heal on a gluten-free diet
7-Nov-2016
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2016-11/wkh-tpo110716.php
Journal of Pediatric Gastroenterology and Nutritionに発表された研究によると、セリアック病の子ども達の約20%は1年間グルテンフリー食事療法をしても生検で確認される腸の異常が続く。症状の状態や検査結果はどの子どもが腸炎が持続するか予想できない

Common food additive promotes colon cancer in mice
7-Nov-2016
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2016-11/gsu-cfa110216.php
Cancer Researchに発表されたGeorgia州立大学生命医科学研究所のEmilie Viennois博士らの研究。ポリソルベート80とカルボキシメチルセルロースをマウスに与えて腸内細菌が好炎症性に変化する、と報告。
(具体的なことが何も書いてないプレスリリースでいらいらする
Dietary emulsifier-induced low-grade inflammation promotes colon carcinogenesis
http://cancerres.aacrjournals.org/content/early/2016/11/05/0008-5472.CAN-16-1359
動物はC57BL/6、アゾキシメタン10 mg/kg腹腔内投与後DSS2.5%を投与する大腸がんモデル、CMC(MW ~250,000)とP80は飲料水1.0%
このモデルは強烈なものでネズミさんは痩せて何個もがんができる、その状態に対してさらに負荷をかける実験。CMC等はもともと弱い炎症誘発性があるので別に驚くようなことではない、飲料水に1%という投与量(CMCの種類によってはどろどろになるので給水器が詰まるのでは)を「加工食品に実際に使われている用量」と表現するのは誤解を狙っているとしか思えない−仮にアイスクリームに1%使われていたとしても人間が水分をアイスクリームから摂るわけではない)

  • 誤表示されたシーフードのほうが持続可能かもしれない、新しい研究が発見

Mislabeled seafood may be more sustainable, new study finds
7-Nov-2016
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2016-11/uow-msm110716.php
シーフードに関しては、見たものと手に入れたものは必ずしも同じではない。世界中に誤表示が蔓延していることは秘密ではない。最近の研究ではレストランで提供されたりスーパーで販売されたりしているシーフードの最大30%は実際には表示と違うものであると推定している。誤表示の理由はいろいろで、詐欺や間違いあるいはマーケティングの策略が組み合わさってしばしば水揚げからレストランまでの間に何カ国も経由して、あなたがメニューに載っているのと違う魚を食べることになる。ワシントン大学がシーフード誤表示の生態学的経済学的影響を幅広く検討し、Conservation Lettersに11月2日、オンライン発表した。多くの場合誤表示によりより豊富に存在する魚を食べることになるので持続可能性が高くなっている。通常誤表示はより保存状態の良い、安価な魚に代えられる傾向があるため。

  • GMO作物排除は温室効果ガス排出増加を引き起こすだろうとモデルは予想する

Model predicts elimination of GMO crops would cause hike in greenhouse gas emissions
7-Nov-2016
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2016-11/pu-mpe110716.php
Journal of Environmental Protectionに発表されたPurdue大学のWally Tyner農業経済学教授らの研究